雇用保障法の強化

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  • 国別労働トピック:2005年1月

環境党、左翼党の閣外協力により議会の過半数を抑える社民党政府は、雇用保障法を強化する政策を打ち出した。元スウェーデン労働組合総連合(LO)副会長のハンス・カールソン労働大臣は、現在の非正規雇用法制に代えて、1年を上限とする「全ての職種における非正規雇用期間」を提案した。これは、非正規雇用として1年経過後は、雇用保障法に基づく先任権付きの正規雇用に自動的に切り替えるもので、全ての職種を対象としている。

提案は、12カ月の算定期間を3年間とし、例えば3年間に7カ月の非正規雇用を2回経験していれば、正規雇用に登用されるのに十分であるとした。

同時に労働者が継続して雇用される権利も改善した。現在、12カ月以上非正規雇用として勤務した労働者には、正規雇用を募集する際に優先的に採用される権利がある。労働大臣は、この優先権が発生する期間を12カ月から6カ月に短縮するよう提案している。また、現行法では、5年間のうち3年間代替要員として雇用された労働者は、自動的に正規雇用に切り替えるよう規定されている。この規定を将来は代替要員のみでなく、全ての非正規雇用に適用するよう提案している。

提案は、労働大臣の覚書の形式で、現在関係者に回覧されている。この覚書の作成にLOが深く関わったのは、周知の事実である。

マスコミでは、12カ月の非正規雇用期間が例外ではなく常態となっている。多くの報道関係者が、正規の職に就くことなく、非正規雇用として何年も働いている。報道関係者組合の提案に対する反応は、12カ月の代替要員又は非正規雇用としての期間が6カ月に短縮され、報道関係者の雇用状況をさらに不安定にする、というものであった。使用者団体も、将来非正規雇用は、現在の11カ月目ではなく、5カ月目に交替させられる危険があるとしている。労働大臣が議会に最終的な法案を提出する前にこのような問題に関する検討が行われることとなる。

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