政府が今年の経済成長目標を上方修正、雇用創出に期待
政府が昨年末に示した2005年の経済成長率の目標値は、過去9年間で最大値となる5.5%。厳しい雇用情勢を背景に、新たな目標の達成には雇用創出への大きな期待がかかっている。
昨年12月、政府の2005年国家予算のベースとなる新たな経済見通しが公表された。これは旧政権時代に策定された当初見通しが最新の経済動向に合っていないとして、アンワル財務相が新たに発表したものである。新たな見通しによれば2004年の経済成長率は4.8%であったが、2005年の目標値は当初見通しの5.4%を上方修正し、5.5%とされた。これは過去9年間で最大の数値となる。
アンワル財務相が経済成長に楽観的な見方を示しているのは、新たな経済チームがうまく機能して事業環境が改善されることにより、来年は投資の回復期となると考えているためだ。また大規模なインフラ整備プロジェクトに、外国投資の誘致も計画している。
中央統計局(BPS)による最近のデータによれば、2004年の第3四半期の成長率は5.03%で、第2四半期の4.54%を大きく上回った。また投資は13%の伸びを示した。これは政府の楽観的な予想を支持するものである。
インドネシアにとってこの経済成長をできるだけ速やかに達成し、雇用を創出することは急務である。なぜなら現在の失業者4000万人(全人口の17%に当たる)に加え、年間250万人の労働市場参入が見込まれているからだ。経済の専門家は、GDPが1%上がればおよそ40万人が新たに雇用されると指摘している。
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