アウトソーシング企業の実態調査

カテゴリー:労働条件・就業環境勤労者生活・意識

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  • 国別労働トピック:2005年1月

産業としてますますその重要性を増すBPO(Business Process Outsourcings : ビジネスプロセスのアウトソーシング)。今回発表されたBPO Employee Survey 2004にはインドにおけるBPO産業における労働者の現状が浮き彫りにされている。

同調査は、Datequest社が行なったもので、BPO大手企業13社の労働者462名に対するアンケートを集計したもの。賃金、企業内訓練、といった11項目のスコアによって企業がランク付けされている。最も高いポイントをおさめたのがDaksh社。同社は、インド国内に9つの拠点を持つ国内最大のBPO企業のひとつである。

従業員に対するアンケートの結果を見ると、コールセンターで働く労働者の回答者の49%が、給与に魅力を感じてコールセンターの職に就いたと答えた一方で、54%が給料に不満を感じて辞めようと考えていると答えた。

また、米国との時差の関係で夜間に勤務しなければならないことから、不眠や喫煙数の増加等労働者が強いストレスを感じていることが明らかになった。コールセンターの業務は、反復の多い業務内容に加え、相手が在米英の顧客であることから英語のアクセント等に配慮せねばならないこともストレスを増大させる要因となっている。

グローバルアウトソーシング市場の80パーセント近くを占めるインドにおいて、メンタルヘルスの問題は今後も重要な課題となっていくと考えられている。

表1:就職しようと考えた理由および退職しようと考えている理由

就職しようと考えた理由(%)

図1

退職しようと考えている理由(%)

図2

出典:Datequest社ウェブサイト

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