再就職支援と職業紹介サービス

カテゴリー:雇用・失業問題職業相談・職業情報・職業適性

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  • 国別労働トピック:2004年8月

今年3月に発表された政府政策基本方針において、雇用失業情勢の改善が経済成長のための重要なファクターとして指摘されている。

中国の労働市場は、専門職・管理職など高学歴者を対象とした「人材市場」と一般労働者を対象とする「労働力市場」により構成される。このうち、中国が継続的な経済成長を達成するために解決しなければならない喫緊の課題は、国有企業のリストラ労働者の再就職の問題と農村から流出してくる労働者たちの都市での就業の問題だ。中国の就業動向の特徴は、都市部における就職圧力の増大と農村余剰労働力の非農業分野への移動加速が同時に現れたこと、新規就職者の増加と失業者の再就職問題が相互にからみあっているところにあると、先に発表された「就業と政策白書」は、指摘する。2003年に800万人の失業者は、2004年には、さらに増加することが予想されている。

失業者の労働市場への参入をサポートするための就業支援システムの充実と整備が急がれる。政府は、6月に就業サービスの充実を「制度化」、「専門化」、「社会化」の3つの側面から図る目的で「新三化」計画を発表した。これは、ニーズの多様性に対応したサービスの充実のための就業支援ガイドラインである。労働市場動向の管理を強化すること、サービスの規範化を進めること、3年中期計画に基づき各省都市が毎年具体的計画を策定することを義務付けるーーというのが、その内容である。

「新三化」の先行的・具体的な姿は、青島市での実践に見ることができる。青島市では、市内78カ所に公共サービスセンターを設置し、1067人のスタッフを配置することで定期的に責任ある就職指導を実施している。各町内の労働社会保障センター内には、求人企業の開拓に努めるための組織を設置している。求職者へのサービス充実のため、政策法規に関するガイダンスの実施、各種プログラムの運営、市場分析、企業診断などを行っており、そのための専門家を常時120名以上配置し、特に下崗への就職指導には力を入れている。また、市内の520カ所の社区(コミュニティー)では、社区ごとに1、2名の労働保障員という要員を確保して、多様な就業支援サービスを可能にしている。情報の一元管理と共有も重要視されなければならない。下崗失業者をその生活状況により4つに分類して就職指導を個別に行っている点も特徴である。ワンストップ方式など手続きの総合的・簡略化にも取り組んでいる点も新しい試みといえる。

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