闇労働―南部の非正規労働5人に1人
最近発表されたSvimez(南部産業発展協会)の報告書によると、南部では就業者の5人に1人が非正規就業者であり、南部が闇労働の温床となっていることが確認された。一方、北東部のフリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州(州都トリエステ)では、正規就業者の割合が過去最高を記録した(全就業者中90%以上が正規就業者)。同報告書はまた、全就業者に占める非正規就業者の割合(非正規就業率)が1995年に14.5%であったのに対し、2001年にはこれが15%となり、全国レベルで非正規就業が拡大しつつあることを指摘している。非正規就業率は、全国平均が15%、中北部が11.9%、南部が23%である。
南部間格差は、特に、工業部門で著しい。実際、同部門では、北部の非正規就業率が5.3%であるのに対し、南部では19.5%にも上っている。一方、非正規就業率の格差が最も小さいのはサービス部門で、北部3.8%に対し、南部15%であるが、いずれにせよ南北間で大きな隔たりがあることは事実である。
州別に見ると、闇労働が最も蔓延しているのが南部のカラブリア州(州都カタンツァーロ)であり、2001年では10人中約3人が非正規就業者である。以下、同じく南部の、カンパーニャ州(州都ナポリ)の25.3%、シチリア州(州都パレルモ)の24.2%が続く。また、中北部州でも、ラツィオ州(州都ローマ)17.6%、ヴァッレ・ダオスタ州(州都アオスタ)16.7%などが全国平均よりも高い数値を示している。
※イタリアでは、「非正規労働」は公的機関に対して必要な届出を行っていない労働を示す。
2004年2月 イタリアの記事一覧
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