新労働・移住相にファフミ氏が就任
インドネシアで初めての直接選挙で選ばれたスシロ・バンバン・ユドヨノ大統領が率いる、インドネシア統一内閣が発足した。労働・移住相にはファフミ・イドリス氏(61才)が就任した。同氏はハビビ政権でも労働・移住相を務め、本年9月まではゴルカル党の副議長を務めていた。
出稼ぎ労働者の保護を重視
ファフミ労働移住相は就任早々の10月21日、労働分野における100日間プログラムとして、レバラン(断食明け祭日期間)手当ての適時支払い、大量解雇の回避、外国への移民労働者の保護のための関連省庁による対策委員会の設置の3点を明らかにした。
特に移民労働者の保護問題をめぐっては、来年1月にマレーシアから大量の不法移民が強制送還される予定もあり、外国へのあっせん業者の取締りから帰国手続きの問題までを包括的に管理する対策委員会の設置が必要と強調した。
しかし労働組合や非政府組織の代表者は、ハビビ政権でも労働・移住相を務めた同氏が今回移民労働者の保護をどこまで実行できるかを疑問視している。(注1)
新内閣への期待
地元紙コンパスが州都在住者約900名に対して実施した調査では、全回答者の83%が新政権がもたらす「肯定的な変化」に対する確信を示す一方、任期(2009年まで)途中の閣僚辞任や政権交代の可能性などについての憂慮も示された。
また新内閣に対する満足度は「満足」が71%で、「不満」の13%を大きく上回った。各閣僚に対する期待度も調査されたが、ファミ労相への期待度は76.3%で、ユスリル国家官房長官、ハッサン外相に続き36閣僚中第3位であった。
注
- ASIACONSULT ASSOCIATESNEWSLETTER 「インドネシア・ウォッチング」(2004年10月26日号)より。
2004年11月 インドネシアの記事一覧
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