失業者数434万人、5月としては再統一以後最大
連邦雇用庁が2003年6月5日発表した統計によると、ドイツの2003年5月の失業者数は434万2000人で、5月としては再統一後最大を記録した。
連邦雇用庁によると、5月の失業者数は前月比で15万3000人減少し、前年同月比では39万6000人増加した。失業率は10.4%で、前月比で0.4ポイント減少し、前年同月比で0.9ポイント増加した。同庁の2003年5月の統計では、4月の失業者数449万5000人、前月比で11万3000人減少、前年同月比で47万1000人増加、失業率は10.8%、前月比で0.3ポイント減少、前年同月比で1ポイント増加、失業者数は再統一後の4月としては最大であり、4月と5月は類似の傾向を示している。
ところで5月を季節調整値で見ると、失業者数が445万人であるが、前月比で4000人減少している。これは2002年3月以来初の減少である。
しかしクレーメント経済労働相もゲルスター連邦雇用庁理事長も、これを労働市場の好転の兆しとは評価していない。割合としては、手続きの不備で職安で失業登録されなかったというようなことが、就職して失業から離脱したことよりも大きかったとされること等が、評価されない理由である。
クレーメント経済労働相は、失業者が常時400万人以下になるような劇的な好転が生じるまでには2年近くかかるだろうとしている。また、ゲルスター理事長も、景気は2003年後半に回復傾向を示すが、これは年内には労働市場に影響を及ぼさず、労働市場が改善傾向を示すのは2004年になってからだろうと予測している。
ちなみに、6大経済研究所の1つであるキールの世界経済研究所は、2003年の年平均失業者数を450万人と予測している。
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