タイへの外国直接投資(FDI)評価は世界で41番目
国連貿易開発会議(UNCTAD)の『世界貿易報告書2002年度版』によるとタイの1998~2000年の投資実績指数は、世界140カ国のうち、41位であった。
アジア域内の1位は中国
同報告書によると、投資実績指数とは、各国の国民経済に対する外国資本の割合でウエイト付けされた外国直接投資額で、1998~2000年においては、1位がベルギーとルクセンブルク、2位が香港、3位がアンゴラとなっている。一方最下位は、インドネシア、イエメン、スリナムとなっている。
1998~2000年の世界全体のFDI総額は7350億米ドルで、前年の半分以下に落ち込んでいる。報告書では、2002年の外国直接投資(FDI)は、長引く不況と企業の自信回復の遅れから、回復する可能性が低いと見ている。
アジア太平洋地域へ流入したFDIは2001年で1020億米ドル、前年と比べて24%の減少となっている。この原因は香港へのGDIの流入が60%減少したことによる。同域内での最大の投資受入国は中国で、2001年には470億米ドル、2000年から15%も増加している。
アジア太平洋地域の投資展望は世界全体の流れから見れば明るいと見られている。報告書では、国境を越えた協力が輸出競争力の向上と輸出製品の生産のための直接投資をひきつけるための重要な役割となることが示されている。
貿易開発国際研究所のマナスパン・シュト博士は、特定の投資家をターゲットにするというタイ政府の投資優遇戦略よりも、一般的な投資家への投資促進活動を行うほうが将来的にFDIの増加に繋がるのではないかと述べている。タイへのFDIは、2001年には38億米ドルとなっており、2000年は10億米ドルからは増加したものの、1998年の50億米ドルには回復していない。
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