西部ビザヤ地方、20万人の児童労働者が、悲惨な労働条件で就労

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2002年10月

西部ビサヤ地方において、20万人の児童労働者が、悲惨な労働条件で就労していることが判明、同州における児童労働撤廃に向けた特別委員会が編成された。

特別委員会の編成

ILOとカハブラング・サング財団が中心となり、政府、NGO、宗教団体や教育機関から50人の代表者を選出し、西部ビサヤ地方の児童労働撤廃を目的とする特別委員会が編成された。同委員会は、花火製造産業、売春、商業漁業、さとうきび産業における児童労働の撤廃を目的としている。同特別委員会は、この目的を達成するため、情報の収集や、救済された児童に対する生活援助及び基礎教育を提供する。また、ILOはそのような活動のための財源を提供する。

フィリピンにおける児童労働の現状

ILOの統計によれば、全国に370万人の児童労働者がいると報告されている。地域的には、南部タガログ地方、中部ビサヤ地方、東部ビサヤ地方と南部ミンダナオ地方に多い。また、児童労働者が多い典型的な産業は、さとうきび栽培、花火製造、採掘業である。

西部ビサヤ地方は、フィリピン国内において児童労働人口が多い地域に常時指定されているわけではないが、最も悲惨な労働条件で働いている児童労働人口が多いと報告されている。

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