ホワイトカラーに再就職支援スキーム

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2002年2月

労働力省は、解雇されたホワイトカラーの再就職を支援する新たなスキームを立ち上げる。全国労働組合会議(NTUC)、シンガポール専門職役員組合(Spec)と協力して、市場動向の分析方法や報告書の書き方などを習得するための講座を2002年から開設する。労働力省はこれまでにも、解雇された労働者を支援するスキームを数多く立ち上げてきたが、ホワイトカラーだけを対象にしたものは異例だ。

同省が新スキームの導入を決めたのは、解雇者に占めるホワイトカラーの割合が比較的大きいことと、今後さらに解雇者が増えることが予想されるためである。2001年上半期に解雇された労働者は8800人いるが、このうち38%は専門職、管理職、役員、技術者など。つまり解雇者10人のうち4人がホワイトカラーであった。

受講期間は1日から1週間で、受講料は大部分が労働力省から助成される。NTUCとSpecから派遣される訓練官が講座を受け持ち、労働力省がカリキュラムの設定を監督する。02年については5000人を訓練する。

労働力省は02年に入ってからもホワイトカラーの解雇は続くと見ており、その危険性のある者も含めて、参加者を募っていく方針である。

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