欧州議会、一般労使協議指令案の修正案を議決

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

EUの記事一覧

  • 国別労働トピック:2002年2月

近年議論が続けられてきた「一般労使協議指令案(労働者に対する情報提供と協議に関する指令案)」について、2001年6月には欧州理事会で「共通の立場」が政治的に合意されたが、その後10月には欧州議会がこの共通の立場に対する修正案を議決した。

修正案は、使用者に対しより具体的な情報提供と協議の要件を課し、元々指令案に反対していたイギリス等に対する譲歩部分を破棄するものとなっている。提出された修正案の大部分は欧州議会の絶対多数決の支持を受け議決されたが、違反に対する使用者への制裁を強化する部分などいくつかについては絶対多数決の支持を得ることができなかった。

欧州議会により議決された修正案は、今後欧州委員会と理事会に送付されることになる。欧州理事会が修正案のすべてを承認するとは考えられないため、最終的には欧州議会と欧州理事会から成る調停委員会で共同草案が模索されると思われる。


関連情報