(続報)タイ国際航空、パイロットの手当て引き上げ決定

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2002年1月

本誌2001年11月号でお伝えしたタイ航空パイロットの給与引き上げを巡るストは、資格給手当75%の引き上げで経営側と合意に達した。しかし、労組側はパイロット以外の職員給与も引き上げるよう、経営側に求めている。

タイ国際航空ヴィラボンサ社長は2001年10月30日、パイロットの資格給の75%引き上げを発表した。同社長は、同社のパイロットの賃金が経済危機後のバーツの暴落によって他社と比較して相対的に給与が減少したためと説明。この引き上げによって180万バーツのコスト増加となる見込み。

同社パイロットの資格給は1級で3万バーツ、2級で1万500バーツ、3級で9000バーツであったのが、それぞれ、5万2500バーツ、2万6250バーツ、1万5750バーツに引き上げられる。月給は5万から14万5000バーツで変化はない。

これを受け、同社ヤムスリ労組議長は、全社員2万5000人の給与を3~5%引き上げ、エンジニアや技術者の資格給も同様に引き上げることを経営側に申し立てた。

また同議長は、同社が284人の清掃担当者の残業手当を7年間、総額6000万バーツの支払いを怠り、3度の労働省からの指導を受けた事実を指摘。彼らへの支払いをまず優先すべきと主張している。

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