連邦・州合同委員会、ドイツの専門労働力不足を警告
ドイツでは専門労働力の不足が深刻化していることが、 「教育計画に関する連邦・州合同委員会」が2001年6月18日に提出した労働市場報告で明らかになった。
同報告によると、 ドイツでは人口の減少により就労者人口の割合が縮小し、 この状況は就労者人口の高齢化により、 さらに深刻化するとされている。 それゆえ連邦と州が共同して対策に当たらねばならず、 さもなければ企業立地条件の国際的な競争力で、 ドイツは遅れを取ることになる危険があるとされている。
同委員会の委員長を努めるバイエルン州の国務大臣ハンス・ツェートメア氏は、 対策として、 教育制度全般と継続教育の改革並びにこれらの分野への追加的な投資が不可欠であることを指摘しており、 さらに、 生涯労働時間を長期化し、 国外から専門資格を有する労働力を積極的に導入することが、 専門労働力不足の深刻化に対して有効な対策になるだろうとしている。
同報告はまた、 人口統計学上の発展を原因として、 2015年までに労働力人口が180万人減少して、 3700万人になるとしている。 しかし、 積極的に国外からの労働力を導入すれば、 この減少をせいぜい3800万人までにくい止めることができるとしている。 これに対して、 労働力需要は2015年までに少なくとも260万人増加し、 3730万人から3760万人程度になるとしている。
さらに同報告は、 労働力需要全体に対する大卒の割合は現在は16.5%だが、 2015年までにこの割合は18%以上にまで増加し、 この状況下では労働市場での敗者は明らかに職業教育を修了していないものになると、 警告している。
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