公務員の給与、業績に基づき引き上げ

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2001年6月

従来の公務員の給与の引き上げは、年功序列の一斉引き上げであったが今回は様相が異なる。2001年3月上旬の公務員協議会での決定によれば、2001年4月1日より公務員給与の一斉引き上げが実施されるが、その際の引き上げは、業績評価に応じて行われることが決定した。

タイ全国の公務員数は約200万人。毎年の給与総額は約2億8000万バーツで、今回の給与引き上げによって約120億バーツが必要となる。今回の引き上げで40億バーツ、次回10月のインセンティブ給で45億バーツの予算が見込まれている。業績がよいと認められた場合には、1カ月分のボーナスが支給される。

通常、公務員の給与引き上げは、毎年10月1日付で行われるため、ボーナスと給与の引き上げが年2回行われることになる。この引き上げによって、家計の消費を刺激すると同時に、公務員のモラルが向上することが期待されている。

現段階ではこのシステムが警察官と国軍職員には適用されないが、今後検討していく予定だという。

一方、2001年1月に3バーツの最低賃金引き上げに終わった労組の反応は、LTCのプラチ ャン議長によれば、今度の春闘で最低賃金の上昇を交渉する予定であるという。というのも、この3年間最低賃金はわずか3バーツであり、インフレ率等を考慮すれば、更なる引き上げも妥当としている。

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