バカンスなしの労働者、300万人
UGT(労働総同盟)によると、バカンス期に入る前に雇用契約が切れるために、有給バカンスがとれない有期雇用労働者は、少なくとも300万人にのぼる。
UGTの意見では、企業はバカンスの期間中、主として8月に有期雇用契約を終了し、バカンス期間に相当する労働者の賃金を失業手当制度に肩代わりしてもらおうという「無責任な行い」が許されていることになる。実際、労働省では昨年、8月に見られる説明しがたい失業増に関し、この事実を訴えている。同省では今年も、これが7月の失業の急増の原因であるとしている。
UGTは、政府がこの問題に対して何ら対策を講じていないことを批判、今後の労組・政府間交渉の中で、有期雇用の減少、労働条件の改善を目指すべきであるとしている。
アパリシオ労働・社会問題相は、サンタンデルのメネンデス・ペラヨ国際大学(毎夏スペイン北部サンタンデル市で行われる夏期セミナー)で、有期雇用の濫用を規制し、スペイン経済の潜在力を十分活用できるような法的メカニズムの改革が必要であると述べた。
労働市場の柔軟化により、スペインでは過去10年余に欧州の中では最も雇用が伸びたが、有期雇用の割合は30%を超えている。有期雇用労働者は、契約期間中に消化できなかった休暇日数分の金額を受け取る権利が認められている。具体的には、3カ月の有期雇用労働者の場合、7.5日分を未消化休暇日数分として支払わなければならない。
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