最高裁、教員の国籍による賃金差別に違憲判決
最高裁は、2000年6月1日フィリピンの労使関係において重大な判決を下した。
この判決は、マニラ市の私立のインターナショナル・ハイスクールで働くフィリピン人教員が、同じ仕事をする職場の外国人と同様の給与が払われるべきだと要求したのを支持したものである。教員側は、約4年間続いた法廷闘争に勝利した。
「同一労働に対する同一報酬」という原則は、最高裁により支持され、「差別と不平等」に対し警告され、フィリピン人労働者に、「外国人雇用による労働とフィリピン人雇用による労働を区別する理由はない」ということを気づかせた。最高裁の判決は、さらに、外国人雇用に対し高額の給与を支払うのは、フィリピンの憲法や法律を犯すものであると明確に非難している。
インターナショナル・スクール教員同盟の発表によると、外国人教員の給与表は、フィリピン人教員より25%高い。さらに、外国人教員は、フィリピン人教員が受けられない恩恵や手当を受ける。これらには、住居手当、交通費、医療給付金、引越手当、赴任手当が含まれる。賃金格差は、フィリピン人教員が最高裁に上告した1996年より悪化している。
最高裁は、「資本と労働の関係が使用者により不平等や差別に悪用される職場は、批判されるべきである」と、「同一労働に対する同一報酬」という定義を基礎に、フィリピン人教員を弁護し、差別は違法な状況だと判決した。自国民の利益と外国人の利益が衝突した場合、自国民に有利に解決するのは当然の政策であり、この点について裁判官のアレジョ・ラブラドル氏は、フィリピン人は、多くは金銭目的のためにフィリピンにきて財産と一緒に自国に帰る外国人より、自国に深く関係しているという極めて明確な理由を述べた。
最高裁の画期的な判決は、自国民の関心を多国籍企業、外資企業の報酬システムに向けさせ、広範囲に影響を与えた。労組は、今後「同一労働に対する同一報酬」という原則の実施に敏感になると予想される。
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