第1四半期のGDP、11.7%増

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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マレーシア中央銀行は、2000年5月24日、2000年第1四半期(1~3月期)の実質国内総生産(GDP)が前年同期に比べて11.7%増えたと発表した。1997年にアジア金融・通貨危機が発生して以来、四半期のGDP成長率が前年同期比で2倍になったのは、1999年第4四半期に続いて2度目。ゼディ中銀総裁は、「2000年の目標成長率5.8%は達成されるだろう」と自信を示した。

牽引役を果たしたのは製造業で、生産は27.3%伸びた。電気・電子製品に対する外需、特にアメリカの需要が拡大したためである。そのため、輸出は222億ドル(21.9%)に達し、通貨危機以前の1997年第4四半期を上回った。加えて、内需も個人消費が14.4%増えるなど、回復傾向が鮮明になった。

クアラ・ルンプール・シティ・セキュリティーズのノルザイディ氏は、こうした需要増は第2四半期に引き継がれ、同期のGDP成長率は今回を上回ると予測している。また、2000年通年の成長率についても、政府の目標値を上回る7.5%を予測している。

1998年9月に導入した1ドル=3.8リンギの固定為替相場に関して総裁は、「経済のファンダメンタルズに合致している」とし、当面は変更しない方針を明らかにした。

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