炭鉱労働者が待遇改善要求スト
全インド労働組合会議(AITUC)に加入しているシンガレニ炭鉱労組(SCWU)は、2000年2月9日から無期限のストを実行した。
労組は、最初101の要求を提出していたが、最終的には44の要求に限定した。しかし、経営者側がこれを拒否したためストに突入した。要求の主な内容は、約190人の臨時の労働者の定期雇用化、医学的に坑内労働に不適切とされた労働者の地上労働への配置転換、週6日勤務の実施、基本賃金の10%の家賃手当の支払いであった。
このストは、インド全国労働組合会議、インド労働組合センター、インド労働連盟、ヒンドュ労働者連盟等によって支援された。ガタイア事務局長によると、労組は1999年12月29日に既にストの通告をしていた。その後、2000年1月11、18日、2月3、4日に話し合いが持たれたが進展せず、ついにストに突入した。4万5000人の労働者が参加し、警察により約50人の労働組合員が拘留され、数名が逮捕された。
ストは、2000年2月21日ようやく終結した。
マヘンデラSCWU委員長によると、労組側は、その後44の要求をさらに調整し、そのうちの28を特に要求した。経営者側は、このうちの27の要求には同意し、労働者側も妥協した。
主な合意内容は、各労働者に対し1000ルピー(1ルピー=2.40円)の賃金の前払いをする、特定の労働者に賃金の10%の家賃手当を支給し、これ以外の労働者には月額60ルピーの家賃手当の支給を続行する、坑内労働者の労働を事務職のように規則化する、約300人の医学的に坑内労働が不適切とされた労働者を地上の労働に配置転換させる、スト期間中の賃金は支払わない、であった。
スト期間中の経済的損害は総額10億ルピーで、このうち7億ルピーは石炭生産に関係する損害である。
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