職場関係省、企業倒産の際の賃金債権確保措置を提示
企業倒産の際の賃金債権確保等の問題に関しては、1999年以来の懸案となっていたが、ハワード首相の弟が役員を務めた会社が倒産したことで、再びこの問題に大きな関心が集まっていた。こうした中で、リース職場関係小規模事業省長官は企業倒産の際の未払い賃金の支払等を確保するために基金を設立する方針を打ち出した。
長官が示した計画によると、基金は企業倒産により解雇された労働者に対し、(1)最高4週間分の未払い賃金、(2)最高4週間分の年次有給休暇手当、(3)最高5週間分の解雇予告手当、(4)最高4週間分の剰員解雇手当、(5)最高12週間分の長期勤続休暇手当を支払う。労働者が基金から受け取ることができる額には上限が設けられ、1人あたり2万豪ドルとなっている。
上記の労働者保護措置は2000年1月1日に遡って適用され、試算では基金運営に1億豪ドルを要するという。基金は税金によって賄われるが、基金運営にあたり連邦政府は、州政府と連邦政府の拠出割合を50対50にしたいと考えている。ただ今回の措置はあくまでも暫定的なもので、政府はもう1つの選択肢として使用者から保険料を徴収する強制保険制度を検討している。しかし使用者団体は新たな負担を嫌い、強制保険には強硬に反対している。
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