労組員等を対象にインターネットアクセスを提供

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2000年2月

ACTU、オーストラリア退職基金、IBM社とPrimus Telecom社の合意に基づき、バーチャル・コミュニティプロジェクトが実施されることとなった。

バーチャル・コミュニティは、情報弱者を対象に、インターネット等にアクセスする機会を保障する目的を持っている。

同プロジェクトでは、まず始めにおよそ200万人の労組員と年金基金加入者全員と使用者に対し IBM社製パソコンとPrimus Telecom社を介したインターネットアクセス、教育訓練等が提供される。具体的には、次の3つの組み合せが提供される。すなわち、1)IBM社製パソコンとインターネットのパッケージ(ソフトウェア込み、週9.5豪ドル負担)、2)教育パック(カラー・プリンタと教育ソフト込み、週11.50豪ドル)、3)ビジネス・パック(カラー・プリンタと教育・ビジネスソフト込み、週12.95豪ドル)、の3つの組み合わせがある。全てのパソコンには、Primus Telecom社のネットワークにアクセスするソフトウェアが添付され、はじめの週は36時間、その後4週間ごとに16時間の利用が可能となっている。利用者は、3年半このサービスを使えば、そのパソコン等を自分のものにできる。

オーストラリア統計局の調査によると、1999年時点で55%の家庭がコンピュータを保有しておらず、さらに84%がインターネットにアクセスしたことがなかった。多くの家庭がコンピュータの価格やインターネット接続料金の高さを、その理由に挙げていた。こうしたことを背景に、全ての家庭に情報化時代に乗り遅れない方法を提供しようという試みが実現されることになったのである。

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