児童労働に関するILO条約を批准

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:1999年12月

政府は、経済不況で危険な労働環境のもとで働く児童が急増している現状に終止符を打つべく、児童労働に関する国連条約に批准した。

労働力省は、「最悪の形態の児童労働(Worst Forms of Child Labor)に関する ILO 182号条約」を批准するための草案をハビビ大統領に提出した。

スリハルト・ブロジョダロノ労働力省報道官は、1999年9月10日にも児童労働に関する1999年 ILO 条約批准のための大統領法令が発令されると発表した。

この批准によって児童労働、特に北スマトラで漁業(jermalと呼ばれる漁法で危険な作業として知られている)に従事する児童や、ジャカルタ市内のストリートチルドレンなどの児童労働が減少することが望まれている。

この条約が批准された背景には、先の見えない経済状況のもと、両親の失業や家計の経済的困難から、15歳以下の児童労働者の数が増加してきたことがある。

先に挙げた、北スマトラのjermalのような仕事には、何百という数の児童が不法に雇用されており、それを取り締まるはずの地元の役人も警察も問題解決に対して協力的ではないということが児童労働の問題をさらに複雑化させている。

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