GDP成長率、第2四半期プラス4.1%
アリ・アブドゥル・ハッサン中央銀行総裁は8月26日、第2四半期のGDP成長率がプラス4.1%を記録したと発表、マレーシア経済が「十二分に不況を脱した」との考えを示した。第1四半期のGDP成長率はマイナス1.3%だった。7月と8月の経済指標が良好なことから、第3四半期のGDP成長率はさらに伸びると見られている。
経済全体を牽引したのは製造業で、10.4%の成長を達成した。以下、農業8.7%、サービス業0.6%で、いずれもプラス成長を記録したが、建設と鉱業はマイナス6%だった。
製造業の拡大の背景には輸出産業の好調がある。なかでもエレクトロニクスと繊維の生産高が伸びている。特にエレクトロニクスに対する潜在的な投資はなお大きいものの、製造業全般の世界的な投資トレンドは下降している。
農業においては、ヤシ油生産がとくに急増し、またココアと漁業の産出高も増加した。
サービス業は、経済の全般的な回復や金融・保険・不動産各部門における回復傾向を受け、プラスの成長を続けている。
建設業はまだプラス成長に転じていないが、土木事業における住宅建設やインフラ整備が増加したこと、公共事業に対する支出が引き上げられたことを受けて、回復に向かっている。
鉱業は、原油や天然ガスの産出が落ち込んだため、付加価値の伸び率はさらに落ち込んだ。
マハティール首相は、経済指標の改善を受けてGDPの予測成長率を上方修正するかとの問に対し、政府は1999年について1%、2000年について5%の予測を変更しないと答えている。
7月の解雇者数、81.5%減
経済の好転とともに、解雇者数も引き続き減少している。7月の解雇者数は2278人で、1万2335人が解雇された1998年同月よりも81.5%減少した。また、第2四半期の解雇者数も、第1四半期の1万1545人から1万304人に減少した。
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