労使紛争の動向

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:1999年8月

オーストラリア統計局(ABS)によると、1999年2月の労働損失日数が同1月に比べ急激に増加した。

1999年1月の労働損失日数は8300日であったが、2月には4万7600日となり、参加労働者数も3900人から4万5500人に上昇した。2月の争議件数は1月の26件に比べて40件増え、66件となった。特にニューサウスウェールズ州での増加が目立ち、2月の損失日数の実に85%(4万300日)が同州で記録されている。

年間ベースで見た場合、労働損失日数は若干減少している。すなわち、1998年2月までの1年間の損失日数は54万900日であったのに対し、1999年2月までの1年間では53万3100日であった。これに対し争議件数とスト参加労働者数は1998年に比べてそれぞれ21%、18%増加した。すなわち、1999年2月までの1年間で543件の争議が発生し、37万7600人がそれに参加した。

産業別では建設業で119%、その他鉱業で27%の損失日数の増加を記録した以外は、損失日数は低下している。

例年1月は労使紛争が少ない傾向にあるが、1999年の場合は2月の増加程度が1998年に比べかなり急激であった。

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