技能再開発プログラム拡大

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:1999年7月

技能再開発プログラム(SRP)は、ディスクドライブ産業労働者の技能向上を図るため新しい訓練コースを開講した。同産業の労働力が安価なアジア地域にあって、シンガポールの競争力を維持していくのが狙いだ。

新コースではディスクドライブやデータ記憶装置についての最新技術や知識を習得できるよう、ポリテクニック、インターナショナル・ディスクドライブ・エキップメント、素材協会の3者が共同でカリキュラムを作成した。

訓練はシンガポール・ポリテクニックか職場で受けることができる。コース修了に必要な10単位(計80時間)を取得したうえで修了試験に合格すれば、データ記録技術の資格証書が交付される。

受講するには1500シンガポールドルの費用がかかるが、従業員を受講させる企業には訓練1時間あたり最大8シンガポールドルの援助が、また受講者には受講による欠勤1時間あたり4.20シンガポールドルの手当が、それぞれSRPから支給される。使用者のいない失業者については、各地域の地域開発評議会(CDC)が受講費を肩代わりする。

SRP は、企業が労働者の技能向上に努力することを奨励するため、全国労働組合会議(NTUC)、経済開発庁(EDB)、生産性基準庁(PSB)および技術教育機構(ITE)の協力により1996年12月に開設された。主な対象は中高年労働者、低学歴労働者、未熟練労働者、解雇労働者などで、1999年4月末までに2万人を再訓練することを目指して発足した。

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