基礎情報: 韓国(2003年)

基礎データ

  • 国名:大韓民国(Republic of Korea)
  • 人口:4815万人(2004年4月末現在)
  • 経済成長率:6.3%(2002年)
  • GDP(名目):5963千億ウォン(2002年)(韓国銀行速報ベース)
  • 1人当たりGNI:1万2646ドル(2003年)(韓国銀行速報ベース)
  • 労働力人口: 2292万人(2003年)
  • 失業率: 3.4%(2003年)
  • 週平均労働時間:46.2時間(2002年)
  • 日本の直接投資額:763件(2002年度)
  • 日本の直接投資件数:44億円(2002年度)
  • 在留法人数:1万8465人(2002年10月1日現在)

資料出所:韓国統計庁新しいウィンドウ外務省新しいウィンドウ財務省新しいウィンドウ

2003年度の主な動き

韓国の2003年のGTP成長率は前年から大幅に低下し、3%台に留まる見通しである。景気の後退が進む中、2003年の失業率は前年から0.3%ポイント上昇した。就業者数は通貨危機後の1999年から一貫して増加していたが、2003年には減少に転じた(対前年比-3万人)。特に若年層の失業は深刻化し、15~29歳層の失業率は7.7%(対前年比+1.1%ポイント)となった。その背景には企業の新規採用の抑制がある。一方退職者数は増加傾向にあり、特に整理解雇等のリストラが進む中で労働者の早期退職傾向が進んでいる。その結果として労働者が高齢化しているともいわれる。なお、韓国では少子高齢化が急速に進んでおり、長期的にも労働力の高齢化への対応は大きな問題となっている。

同時に労働力の非正規化が進み、雇用労働者に占める非常用労働者の割合は2003年には49.5%と約半数を占めるに至った。このように韓国では雇用の流動化が大きな流れとなっている。

2003年に誕生した廬武鉉政権下では、雇用創出、若年者・弱者の雇用安定、非正規労働者の権利保護等が重要な政策課題となった。同政権は「対話と妥協」を通じた労使間の自律的な問題解決という新しい労使協力体制の構築を目指し、労使関係法制の改革に取り組む方針を打ち出した。しかし景気の後退、雇用情勢の悪化を背景に雇用の確保等を求める労働運動が頻発するなど、労使・労政関係は悪化した。韓国の労働組合の2大勢力である保守派の韓国労総(韓国労働組合総連盟)と闘争派の民主労総(全国民主労働組合総連盟)はそれぞれ積極的なストライキを展開し(6月の韓国労総ゼネスト(発表:6万7千人参加)、11月の民主労総ゼネスト(発表:15万人参加)など)、産別、企業内労組によるストライキも相次いだ。

特に、パートタイマー等非正規労働者の権利保障・雇用の安定の問題を巡っては政労使間の攻防が続いた。また、労働時間の短縮も従来から労組の最重要要求項目であった。法定労働時間の短縮(週44時間→40時間)については政労使委員会で基本合意(2000年10月)したものの、具体的実施方法・施行時期等をめぐり労使の溝が埋まらず、調整は難航していた。しかし2003年8月にようやく週休2日制関連法案が国会を通過し、2004年7月より大企業等から段階的に実施されることとなった。

失業者数が約78万人を数える一方、中小企業では人手不足に悩むという労働力需給のミスマッチも報じられた。そうした中小企業の多くは労働力を外国人労働者に依存している。2003年7月の「外国人労働者の雇用などに関する法律」の制定により、外国人労働者の雇用許可制度が現行の外国人産業研修生制度と当面併存する形で導入されることとなった。本法律の制定により企業は2004年8月より合法的に外国人労働者を雇用できるようになり、人材送出国から来る外国人は、雇用許可制度の下で韓国において合法的に働く権利を与えられることとなった。

2003年には通貨危機後初めて中期雇用政策基本計画(2004年~2008年)が策定された。そこでは持続的な雇用創出、労働力需給のミスマッチの解消、労働市場における弱者(高齢者、女性、障害者等)の雇用支援、生涯職業能力開発体制の構築、ソシアルセーフティネットの拡充、雇用の流動化支援のための雇用インフラの拡充という6つの課題が掲げられている。急速に進む少子高齢化に対応するため、本年1月には定年延長等を内容とする高齢者の雇用促進対策案も発表された。大統領による労使関係法制改革試案も打ち出されており、2004年度の法制化を目指すことが表明されている。

一方、去る3月12日には大統領弾劾案が野党により国会で可決されたという動きもあり、一連の政策の動向は先行き不透明な状況にあるといえる。


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※2002年以前は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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