基礎情報：シンガポール（1999年）

※このページは、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

一般項目
経済概況
対日経済関係
労働市場
賃金

1.一般項目

国名: シンガポール共和国(シンガポール、アジア)
英文国名: Republic of Singapore
人口: 373.67万人(1998年7月)
面積: 647.8平方キロメートル
人口密度: 5768人/平方キロメートル(1998年7月)
首都名: シンガポール
言語: マレー語(国語)、中国語(北京語)、タミール語、英語(行政機関用語)
宗教: 仏教、道教、イスラム教、キリスト教、ヒンズー教
政体: 議会制民主主義、議院内閣制

2.経済概況

実質経済成長率: +1.3％(1998年)
通貨単位: シンガポール・ドル(Sドル) 1Sドル=63.38円(1999年10月)
ＧＤＰ: 144,873百万Sドル(86,234百万米ドル)(1998年)
1人当たりGDP: 38,273Sドル(25,860米ドル)(1998年)
消費者物価上昇率: +1.7％(1998年) +2.6％(1997年) +3.5％(1996年)
主要産業: 製造業、卸売・小売業、金融業、サービス業、運輸・通信業、建設業など

3.対日経済関係

対日主要輸入品目: 鉄鋼、産業用機械、事務用品、データ処理機器、通信機、電気機械、乗用車など
対日輸入額: 2398百万Sドル(1,4274百万米ドル)(1998年7月)
対日主要輸出品目: 事務用品、データ処理機器、電気機械、石油製品など
対日輸出額: 930百万Sドル(554百万米ドル)(1998年7月)
日本の直接投資: 2000百万Sドル(1200百万米ドル)(1998年7月現在)(実績、累計)
日本の投資件数: 2025件(1997年末)(実績、累計)
在留邦人数: 2万5521人(1998年10月)

注：1998年の平均為替レート、1Sドル＝1.68米ドルで換算。

出所：Singapore Fact and Pictures 1998, Ministry of Information and the Arts Singapore Trade Connection 1998,Trade Development Board,
[日本]大蔵省(財政金融月報、外国貿易概況)、外務省(海外在留法人数調査統計)

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4.労働市場

1．労働市場の概況

シンガポールの労働力人口は1998年6月に193万1800人に達し、1997年6月と比較して3.0％上昇した。1998年6月の労働力率は63.9％で、男性の労働力率は77.5％、女性は51.3％であった。30～49歳の年齢層の労働者が労働力人口の57.7％を占め、さらに27.1％は15～29歳の年齢層に属していた。労働力人口の3分の2(66.1％)は初等または中等教育を受けているだけである。ほぼ10人に3人(29.3％)が生産現場、清掃または肉体労働者、22.0％が専門職または管理者、17.8％が技術補助員と準専門職、14.9％が事務員、そして12.6％がサービス・販売部門に従事している。1997年においては「製造業」「商業」および「金融・ビジネスサービス業」部門がシンガポール人に最も多くの職を提供しており、それぞれ41万4100人、39万8200人、27万3500人の労働者を雇用していた。

失業率は、1998年9月に4.5％に達し、経済状況の悪化で1998年1～9月に2万1073人の職が失われたことになる。

2．労働市場関連情報

労働力人口: 193万1800(1998年央)
労働力率: 63.9％(1998年央)
就業者: 87,500人(1998年9月)
失業率: 4.5％(1998年9月)
失業数: 8万7500(1998年9月)

出所：Key Labour Statistics 1998, Ministry of Manpower

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5.賃金

1．賃金制度の概要

シンガポールでは、賃金は基本給と可変給で構成されている。基本給は労働者の基本月額賃金給を指し、使用者のCPF(中央積立基金)拠出金、ボーナス、超過勤務、その他の諸手当を含まない。可変給には年間賃金補助(AWS)と特別ボーナスが含まれる。AWSは、通常年末に支払われ、一般に13カ月目の賃金として知られている。特別ボーナスは、企業の収益と個々の労働者の勤務成績によって毎年変動する。

なお、労使双方とも労働者の定年退職後の社会保障の一環であるCPF(中央積立基金)に拠出しなければならない。

2．最低賃金

シンガポールには最低賃金制度は存在しない。賃金は、労働力の需要と供給により決定される。政府、使用者、労働組合の代表からなる全国賃金審議会(NWC)が長期経済目標に沿って、賃金政策について政府に勧告するとともに、賃金引き上げに関するガイドラインを示している。

3．賃金関連情報

月額平均賃金: 2480Sドル(1997年)
基本賃金上昇率: 3.8％(1997年)
賃金上昇率: 3.5％(1997年、諸手当含む)

出所：Key Labour Statistics 1998, Ministry of Manpower