資料シリーズNo.240
職業情報提供サイト(日本版 O-NET)の
インプットデータ開発に関する研究(2020年度)

2021年9月30日

概要

研究の目的

2018年度と2019年度に当機構が開発した職業情報のデータセットについて、「仕事活動(ワーク・アクティビティ)」領域を作成する等、内容を拡充することを主たる目的とした。また、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえ、仕事量の変化とテレワーク実施状況について特別調査を併せて実施した。

研究の方法

企業・団体等へのヒアリング調査、およびWebモニターを用いた就業者調査

主な事実発見

本研究の主たる目的である公共の職業情報インフラの作成については事実発見という考え方は馴染まないが、職業大分類ごとに集約してデータを整理したところ、概ね各大分類の特徴と合致する結果が得られた。たとえば仕事活動(ワーク・アクティビティ)について、管理的な仕事では「意思決定と問題解決を行う」が、専門的・技術的な仕事では「仕事に関連する知識を更新し、活用する」が、農林漁業では「手と腕を使って物を取り扱い動かす」がそれぞれ最も「重要」と評価されている(図表1)。

図表1 職業大分類で分けた各職業群内の仕事活動の平均値と標準偏差
(いずれかの職業群で最も高かった7項目のみ抜粋)

一方、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて急遽実施された特別調査のうちテレワーク実施状況については、「もともとテレワークを潜在的に実施し得る職業群ではコロナ禍による後押しで比較的導入が加速した一方、もとより実施が難しい職業群では導入を進めることはできなかった」といった状況が示唆された(図表2)。ただし、図表2のうち「管理的な仕事」は一般に想像される「管理職」とはやや異なる職業で構成されているため、詳細は本文第4章を参照されたい。

図表2 職業大分類職業群ごとのテレワーク実施の3時点における状況・見通しの推移

政策的インプリケーション

本研究は政策提言を目的としたものではない。

政策への貢献

作成したデータの一部は厚生労働省が開発・運営する「職業情報提供サイト」(日本版O-NET/job tag)に今後収録され、全国のキャリア教育、キャリア支援の現場で活用されることが期待される。

本文

本文がスムーズに表示しない場合は下記からご参照をお願いします。

研究の区分

プロジェクト研究「全員参加型の社会実現に向けたキャリア形成支援に関する研究」
サブテーマ「職業情報、就職支援ツール等の整備・活用に関する研究」

研究期間

令和2年度

執筆担当者

松原 亜矢子
労働政策研究・研修機構 前統括研究員
鎌倉 哲史
労働政策研究・研修機構 研究員
吉田 航
労働政策研究・研修機構 研究助手

関連の研究成果

入手方法等

入手方法

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成果普及課 03-5903-6263 

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