資料シリーズ No.86
総合的職業情報データベースの研究開発

平成23年3月29日

概要

研究の目的と方法

職業情報は、キャリア形成の準備段階、初期段階の職業選択のみならず、労働市場参入後の円滑なキャリア転換のために不可欠な情報であるとともに、労働市場における適切な需給調整の基盤となる情報である。職業研究所の設立(1969)以来、職業に関する研究は当機構における研究の重要なテーマであり、その成果としての職業情報の提供は、冊子媒体による職業ハンドブック(第1版1981~第4版1997)、職業ハンドブックCD−ROM(1998)、職業ハンドブックOHBY(2002)を経て、インターネットにより職業情報等を提供する総合的職業情報データベース「キャリアマトリックス」(2006)に結実した。

当機構におけるキャリアマトリックス業務については2011年3月末をもって終了したが、今後の我が国における職業情報の発展に寄与することを目的として、キャリアマトリックスの開発、内容、利用及び開発企図の達成状況等を整理した。

主な内容

労働者のキャリア形成や円滑な需給調整、人材活用等に関する職業情報の役割を確認した上で、キャリアマトリックスが労働市場のインフラストラクチャーとして開発されたことを述べ、職業情報充実・発展のためにキャリアマトリックスの全容を総括した。具体的には、

  1. 諸外国の職業情報を含め職業情報発展の歴史を辿り、開発の時代背景と要請を説明した。
  2. 職業情報とアセスメントの統合を図り、セルフヘルプ型のインターネット上のシステムとする等の基本構想と職業情報の構成を説明した。
  3. 職業情報収集とシステム開発のプロセスを説明した。
  4. システムの機能と構成を実際の画面とともに説明した。
  5. 一般公開前からの広報、普及活動内容を説明した。
  6. 利用活用状況を紹介し、キャリア形成支援のためにどのように活用されたのかを整理した。
  7. 開発企図がどこまで達成されたか検討した。
  8. 資料としてこれまでの公表資料と情報収集のための調査票等を整理して提供した。

図表 キャリアマトリックス(総合的職業情報データベース)

図表 キャリアマトリックス(総合的職業情報データベース)/資料シリーズNo.86

政策への貢献

当機構におけるキャリアマトリックスの運営は2011年3月末をもって終了したが、労働市場における情報インフラストラクチャーとなるべく開発されたキャリアマトリックスについて、開発からその全体像に関する情報を整理して公表することは、今後の職業情報の発展に寄与することと考えられる。本資料が労働市場の需給調整関係者やキャリア形成支援者、職業情報研究者等の参考資料として活用されることを期待している。

本文

  • 資料シリーズ No.86 全文 (PDF:67MB)
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研究期間

平成22年度

執筆担当者

西村公子
労働政策研究・研修機構 統括研究員
吉田 修
労働政策研究・研修機構 特任研究員
石井 徹
労働政策研究・研修機構 アドバイザリーリサーチャー
松本真作
労働政策研究・研修機構 副統括研究員
松本純平
労働政策研究・研修機構 特任研究員

入手方法等

入手方法

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成果普及課 03(5903)6263
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