労働政策レポート No.10
団結と参加―労使関係法政策の近現代史
概要
研究の目的
世界各国の集団的労使関係法制を、労働組合法制と従業員代表法制の双方に目を配りながら、歴史的推移に重点を置いて概観する。
研究の方法
既存の邦語文献を渉猟して要約紹介する。
主な事実発見
性質上、厳密な意味での新たな事実発見はないが、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカなど通常取り上げられる諸国以外にも、ドイツ周辺諸国(オーストリア、スイス、ベルギー、オランダ)、北欧諸国(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド)、南欧諸国(イタリア、スペイン、ポルトガル)、東欧諸国(ロシア(ソビエト)、ポーランド、旧ユーゴスラビア)、その他のアングロサクソン諸国(カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)、韓国、中国(中華民国、中華人民共和国、台湾)、その他のアジア諸国(フィリピン、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、ミャンマー(ビルマ)、インド)といった諸国の労使関係法制の歴史が一望の下に見渡せるものは、他にないと思われる。
政策的インプリケーション
今後、さまざまな雇用形態にあるものを含む労働者全体の意見集約のための集団的労使関係法制の在り方に関して、法政策的な検討が進められていくための基礎作業として、世界各国の集団的労使関係法制を、労働組合法制と従業員代表法制の双方に目を配りながら、歴史的推移に重点を置いて概観することが重要である。
政策への貢献
今後展開される集団的労使関係法制をめぐる法政策論議に、その基礎的素材として貢献しうる。
本文
研究の区分
プロジェクト研究「労使関係を中心とした労働条件決定システムに関する調査研究」
サブテーマ「規範設定に係る集団的労使関係のあり方研究プロジェクト」
研究期間
平成24年度
執筆担当者
- 濱口 桂一郎
- 労働政策研究・研修機構 統括研究員
関連の研究成果
入手方法等
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