調査シリーズNo.263
「福利厚生に関する労働者調査」および
「財形貯蓄制度に関する労働者調査」

2026年3月18日

概要

研究の目的

厚生労働省では、財形貯蓄制度を含めた福利厚生制度について検討を行っている。そのため、経営環境・雇用状況が変化する中で、財形貯蓄制度を含めた福利厚生制度の活用状況とニーズについて、現状を把握するため労働者を対象にインターネット調査を行った。

なお、本調査は厚生労働省雇用環境・均等局勤労者生活課からの要請を受けて行った。

研究の方法

「福利厚生に関する労働者調査」

調査方法:
インターネット調査
調査実査期間:
2025年9月5日~9月7日
民間調査会社が保有する登録モニターのうち、以下の条件に合致する人から、3,000人分の回答を回収した。
  • 性別:男女
  • 年齢:15歳~79歳
  • 雇用形態:雇用労働者として働いている人
  • 勤務先の業種:
    「農林漁業」「鉱業,採石業,砂利採取業」「建設業」「製造業」「電気・ガス・熱供給・水道業」「情報通信業」「運輸業,郵便業」「卸売業,小売業」「金融業,保険業」「不動産業,物品賃貸業」「学術研究,専門・技術サービス業」「宿泊業,飲食サービス業」「生活関連サービス業,娯楽業」「教育,学習支援業」「医療,福祉」「複合サービス事業」「その他サービス業」「その他」

「財形貯蓄制度に関する労働者調査」

調査方法:
インターネット調査
調査実査期間:
2025年9月9日~9月19日
民間調査会社が保有する登録モニターのうち、以下の条件に合致する人から、財形貯蓄制度のうち年金財形の利用の有無に焦点を置き、「現在、年金財形を利用している人」を年齢階級ごとに回収目標数を設定した(合計で3,500サンプル)。具体的には、「15~34歳」「35~44歳」「45~49歳」「50~54歳」「55~59歳」「60~64歳」「65~79歳」の階級について各500を割り当てており、その合計が3,500サンプルである。一方、比較対照サンプルとして、「現在、年金財形を利用していない人」も以下の条件に合致する人から1,000件の回収目標を設定した。
  • 性別:男女
  • 年齢:15歳~79歳
  • 雇用形態:雇用労働者として働いている人
  • 勤務先の業種:
    「農林漁業」「鉱業,採石業,砂利採取業」「建設業」「製造業」「電気・ガス・熱供給・水道業」「情報通信業」「運輸業,郵便業」「卸売業,小売業」「金融業,保険業」「不動産業,物品賃貸業」「学術研究,専門・技術サービス業」「宿泊業,飲食サービス業」「生活関連サービス業,娯楽業」「教育,学習支援業」「医療,福祉」「複合サービス事業」「その他サービス業」「公務」「その他」

結果として「現在、年金財形を利用している人」を3,674人、「現在、年金財形を利用していない人」を1,000人(「年金財形を利用していないが一般財形・住宅財形は利用している人」を136人、「一般財形、年金財形、住宅財形のいずれも利用していない人」を864人)回収した。

「現在、年金財形を利用している人」については、「15~34歳」を600人、「35~44歳」を600人、「45~49歳」を500人、「50~54歳」を500人、「55~59歳」を500人、「60~64歳」を498人、「65~79歳」を476人回収した。

主な事実発見

  • 「福利厚生に関する労働者調査」において、勤務先の福利厚生制度・施策として、どのようなものがあるか尋ねた。「ある」とする割合は「慶弔見舞金制度」(42.1%)が最も高く、以下「人間ドック受診の補助」(35.2%)、「永年勤続表彰」(32.9%)、「家賃補助や住宅手当の支給」(25.4%)、「食堂」(24.4%)、「財形貯蓄制度」(20.6%)などとなっている(図表1)。

図表1 勤務先の福利厚生制度・施策(単位:%)

勤務先の福利厚生制度・施策として、どのようなものがあるか尋ねた。「ある」とする割合は「慶弔見舞金制度」(42.1%)が最も高く、以下「人間ドック受診の補助」(35.2%)、「永年勤続表彰」(32.9%)、「家賃補助や住宅手当の支給」(25.4%)、「食堂」(24.4%)、「財形貯蓄制度」(20.6%)などとなっている。
  ある ない わからない
財産形成 財形貯蓄制度 3,000 20.6 43.0 36.4
社内預金制度 3,000 8.4 54.9 36.7
従業員持株制度・持株会 3,000 18.2 48.6 33.1
ストックオプション 3,000 4.3 53.4 42.3
住宅取得のための融資制度 3,000 9.4 51.5 39.2
教育、結婚等住宅以外の臨時支出に対する貸し付け 3,000 7.1 51.2 41.6
食事 食堂 3,000 24.4 62.9 12.7
食事手当 3,000 14.6 68.1 17.3
外部飲食店で利用できる食券等の配布 3,000 3.5 76.0 20.5
健康管理 診療所、健康管理センター等医療施設 3,000 17.2 60.5 22.3
人間ドック受診の補助 3,000 35.2 42.3 22.5
運動施設の設置 3,000 6.5 71.8 21.6
運動施設・フィットネスクラブの利用補助 3,000 10.9 66.0 23.1
慶弔災害 慶弔見舞金制度 3,000 42.1 28.6 29.2
永年勤続表彰 3,000 32.9 37.1 30.0
遺族・遺児年金 3,000 15.6 43.4 41.0
労災補償給付の付加給付 3,000 20.4 37.4 42.2
住宅 世帯用住宅・寮の整備 3,000 15.5 55.6 28.9
家賃補助や住宅手当の支給 3,000 25.4 46.1 28.4
余暇活動 保養施設、レクリエーション施設等の提供、利用補助 3,000 17.7 54.6 27.8
運動会等のレクリエーション活動の実施 3,000 11.1 61.5 27.3
社員旅行の実施、補助 3,000 13.1 60.7 26.2
  • 「財形貯蓄制度に関する労働者調査」において、スクリーニング調査でいずれかの財形貯蓄制度を利用したことがあると回答した人(n=3,907)に対して、その理由を尋ねた(複数回答)。「給与天引きにより簡単に貯蓄できるから」(73.3%)が最も高く、以下、「税制上の優遇措置に魅力があるから(年金財形・住宅財形)」(39.1%)、「勤め先が財形貯蓄に対する支援制度を採用しているから」(36.5%)などとなっている(図表2)。

図表2 財形貯蓄制度を利用している(利用していた)理由(複数回答、単位:%)

スクリーニング調査でいずれかの財形貯蓄制度を利用したことがあると回答した人(n=3,907)に対して、その理由を尋ねた(複数回答)。「給与天引きにより簡単に貯蓄できるから」(73.3%)が最も高く、以下、「税制上の優遇措置に魅力があるから(年金財形・住宅財形)」(39.1%)、「勤め先が財形貯蓄に対する支援制度を採用しているから」(36.5%)などとなっている。
給与天引きにより簡単に貯蓄できるから 勤め先が財形貯蓄に対する支援制度を採用しているから 税制上の優遇措置に魅力があるから(年金財形・住宅財形) 他の貯蓄商品に比べて運用利回りが良いから 勤め先に勧められたから 金融機関の担当者に勧められたから 払い出しに制限があるので、貯蓄しやすいから 財形融資制度を利用したかったから その他
3,907 73.3 36.5 39.1 23.2 18.2 10.6 11.0 8.5 0.4
  • 「財形貯蓄制度に関する労働者調査」において、スクリーニング調査でいずれの財形貯蓄制度も利用したことがないと回答した人(n=767)に対して、その理由を尋ねた(複数回答)。「財形貯蓄制度の存在を知らなかったから」(33.4%)とする回答割合が最も高く、以下「勤め先に財形貯蓄制度がないから」(25.2%)、「転職や退職のことを考えると、勤め先の制度は利用したくなかったから」(14.3%)、「定期的に積み立てて貯蓄をするほど給与に余裕がないから」(8.1%)、「手続き等が面倒だから」(8.0%)などとなっている(図表3)。

図表3 財形貯蓄制度を利用したことがない理由(複数回答、単位:%)

スクリーニング調査でいずれの財形貯蓄制度も利用したことがないと回答した人(n=767)に対して、その理由を尋ねた(複数回答)。「財形貯蓄制度の存在を知らなかったから」(33.4%)とする回答割合が最も高く、以下「勤め先に財形貯蓄制度がないから」(25.2%)、「転職や退職のことを考えると、勤め先の制度は利用したくなかったから」(14.3%)、「定期的に積み立てて貯蓄をするほど給与に余裕がないから」(8.1%)、「手続き等が面倒だから」(8.0%)などとなっている。
財形貯蓄制度の存在を知らなかったから 勤め先に財形貯蓄制度がないから 勤め先に財形貯蓄制度はあるが、自身は利用できる対象者ではないから 勤め先を通じず個人で貯蓄する方が便利だから 勤め先に貯蓄額を知られたくないから 他の資産形成支援制度(例NISA、iDeCo 等)を利用しているから 手続き等が面倒だから 年齢要件(年金・住宅財形への加入は55歳まで)の制約により加入できなかったから 税制上の優遇措置(利子等非課税)に魅力がないから 自由に預け替えができないから 勤め先から特に勧められたことがなかったから 金融機関に特に勧められたことがなかったから 定期的に積み立てて貯蓄をするほど給与に余裕がないから 転職や退職のことを考えると、勤め先の制度は利用したくなかったから その他
767 33.4 25.2 2.1 5.7 1.8 5.6 8.0 0.1 1.7 4.7 7.0 2.3 8.1 14.3 2.5

政策への貢献

厚生労働省の労働政策審議会勤労者生活分科会、同分科会の基本問題懇談会で活用予定。

本文

分割版

研究の区分

情報収集

研究期間

令和7年度

調査・執筆担当者

郡司 正人
労働政策研究・研修機構 リサーチフェロー
岩田 敏英
労働政策研究・研修機構 調査部 主任調査員補佐

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研究調整部 研究調整課 お問合せフォーム新しいウィンドウ

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