公共部門の非正規職待遇改善対策を発表

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  • 国別労働トピック:2026年6月

雇用労働部は4月28日、「公共部門の非正規職待遇改善対策」を発表した。それによると、2027年より、公共部門に従事する1年未満の有期雇用労働者に対して、退職金の代わりとなる「公正手当」を導入する。また、「適正賃金額」に満たない労働者の報酬分を2027年予算に反映するとしている。さらに、1年未満の雇用契約を原則禁止することも盛り込んでいる。

「政府が模範的な使用者に」

韓国においては、1年以上雇用した労働者に対して退職金を支給しなければならない。しかし、使用者が退職金の支給を避けるために、1年未満の雇用契約を繰り返し締結するなどの不公正な雇用慣行があり、公共部門でも同様の事例が報告されていた。また、非正規労働者の賃金や手当などの待遇が低水準であることについても問題提起されてきた。

これに対して、政府は、自らが模範的な使用者として不公正な雇用慣行を正し、待遇改善を先導するとして、2025年12月からタスクフォースを設け、中央行政機関や地方自治体、公企業など約2,100か所を対象として実態調査を実施した。調査の結果、公共部門の有期雇用労働者は約14万6,000人であった。このうち50%は、契約期間が1年未満である。また、雇用期間が11か月以上12か月未満の労働者の割合は15.7%と比較的高水準である。

有期雇用労働者の月平均賃金は289万ウォンである一方、雇用期間が1年未満の賃金は280万ウォンと低い。また、有期雇用労働者は正規職と比べて、定額給食費(注1)、福祉ポイント(注2)、名節休暇費(注3)を受けている割合が低いことが明らかとなった。

このような調査結果に基づき、今回の対策は非正規労働者の不公正な慣行の根絶と適正な報酬の支給を目的としている。

公正手当の導入

まず、公共部門に従事する1年未満の有期雇用労働者に対して、2027年から「公正手当」を支給する。公正手当は、不安定な雇用への補償と、退職金回避などを目的とする不必要な短期雇用の繰り返しを抑制するために、雇用期間満了時に支給される一時金である。算定方法は、基準月額254万5,000ウォン(全国地方自治体の生活賃金平均月額)に雇用期間を乗じ、さらに雇用期間に応じた支給割合(8.5~10%)を乗じた額を千ウォン単位で四捨五入するものとなっている((注4)

支給割合は、不安定な雇用への補償と長期雇用への誘導という手当の趣旨から、雇用期間が短いほど高い支給割合が適用される。なお、雇用期間が1か月未満の場合は日割計算した額を支給する。

表:2027年度の公正手当額(案)
  1~2か月 3~4か月 5~6か月 7~8か月 9~10か月 11~12か月
支給割合(%) 10.0% 9.5% 9.0% 8.5% 8.5% 8.5%
手当額(ウォン) 382,000 846,000 1,260,000 1,622,000 2,055,000 2,488,000

出所:雇用労働部報道資料

「適正な賃金」を最賃の118%相当に設定

次に、公共部門内での賃金格差を解消するために、「適正な賃金」を設定し、それに満たない報酬分を2027年予算に反映し、労働者が受け取れるようにするとしている。「適正な賃金」は、全国地方自治体の生活賃金平均月額(254万5,000ウォン)に設定する。この金額は、2026年最低賃金の118%に相当する。

また、非正規職が支給されていない傾向にある福利厚生(定額給食費、福祉ポイント、名節休暇費)の実態を調査するとともに、段階的に改善するために議論するとしている。

1年未満の雇用契約を原則禁止

不公正な雇用慣行を根絶するため、政府は1年未満の雇用契約を原則として禁止する。現在、「採用事前審査制」によって、審査委員会により、業務の特性や人員の必要性が認められた場合に限り1年未満の雇用契約が認められている。だが、審査委員の多数が内部関係者であることや承認率が非常に高いことから、実効性が疑問視されていた。このため、審査委員会に外部委員を含めることや採用理由の適正さなどを厳格に審査するように改善する。繰り返し1年未満の雇用契約を締結している既存の労働者については、積極的な正規職転換に努めるとしている。

また、週の所定労働時間が15時間未満の超短時間労働者についても「事前審査」の対象にする。こうした「超短時間労働者」は、週休手当(週1日の有給休日分を支給する制度)や社会保険などの対象外とされることから、コスト削減目的での採用を防止する。週休手当を比例で支給することも雇用の条件とする。

調査と指導を継続

政府は今後、定期的に公共部門非正規職労働者の雇用、賃金実態把握のための調査を行うとしている。雇用人員、職種、契約期間、賃金体系などを調査・分析し、今後の関連政策決定の基礎資料として活用する。また、調査の過程で退職金支給回避目的の364日契約等の不公正な慣行が確認された場合には、退職金支給義務が発生する1年間の雇用契約を保障するよう指導するなど、調査と並行して指導・点検も行う予定である。

なお、2026年9月より、公務職労働者の待遇改善を議論するために「公務職委員会」が設置される。さらなる議論は同委員会を通じて行われる予定である。

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