中小企業事業の過半数が連邦最低賃金の引き上げを支持

カテゴリー:労働条件・就業環境

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  • 国別労働トピック:2014年4月

現在7.25ドルの連邦最低賃金を10.10ドルに引き上げることについて、従業員100人未満の中小企業事業主に尋ねたところ、過半数にあたる57%が支持すると回答した。

調査対象は、無作為に抽出した500社。

調査は、全米レベルの中小企業事業主団体「スモール・ビジネス・マジョリティ(Small Buiseness Majority)」が、調査会社グリーンバーグ・ロズナー・クィンラン社に依頼して実施した。

小売・レストラン産業では61%が支持

連邦最低賃金引き上げを支持すると回答した57%の内訳は、27%が「強く支持する」とし、30%が「やや支持する」とした。

小売・レストラン産業では平均より高く、61%が連邦最低賃金の引き上げを支持した。

連邦最低賃金の引き上げを支持する中小企業事業主は、生計費の上昇にあわせて連邦最低賃金が毎年調整されるべきだともしている。

連邦最低賃金引き上げは消費を喚起

「連邦最低賃金の引き上げが、事業活動と経済全体にとって、良い影響を与えるか」と尋ねた設問では、52%が肯定的な回答をした。

その意味を「スモール・ビジネス・マジョリティ」は、低賃金労働者の多くが居住する近隣の中小企業で消費行動をするために、連邦最低賃金が引き上げられれば、そうした低賃金労働者の消費活動が活性化するためであると分析する。消費活動が活性化すれば、事業規模や新規雇用が拡大する可能性も指摘している。

「連邦最低賃金の引き上げが企業競争力を高めることになるか」と尋ねた設問では、約3分の1にあたる35%が肯定的な回答をした。

その理由として、連邦最低賃金水準で労働者を雇用する競争相手の労務コストが高まり、人件費に関する競争条件が平準化されるためだと分析している。

調査対象となった中小企業のうち、82%が連邦最低賃金を上回る水準の賃金を従業員に支払っていると回答していることが、そうした分析を裏付けている。

連邦最低賃金額の低さが政府財政を圧迫すると指摘

「連邦最低賃金で得られる年収1万5080ドルが1960年代と比べて不当に低く、連邦最低賃金が引き上げられればそうした人たちの暮らし向きが良くなるだけでなく、生活保障として注ぎ込まれている政府予算の削減にもつながるか」とした設問では、54%が肯定的な回答をした。

調査結果から、連邦最低賃金を10.10ドルに引き上げること、およびインフレ率に呼応して毎年連邦最低賃金を調整することについて中小企業事業主の大半が同意していると分析するともに、彼らの権利を代弁するスモール・ビジネス・マジョリティは連邦最低賃金の引き上げを求めるとしている。

(山崎 憲)

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