政府、太平洋諸島労働者の受け入れに慎重姿勢

カテゴリー:外国人労働者

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  • 国別労働トピック:2006年8月

オーストラリアは太平洋諸島からの労働者受入れに慎重姿勢を見せている。コステロ財務相は、ソロモン諸島で開催された太平洋諸島評議会(PIF)の財務相会議で、太平洋島諸国から季節労働者を受け入れる考えがないことを明らかにした。

ソロモン諸島のダーシー財務相代理は、コステロ財務相にこの問題を提起していた。PIFの事務局の提案では、同地域からの季節労働者を豪州とニュージーランドが受け入れることを勧告している。その理由として、高い失業率に直面する同地域の若者が就業機会を得ることで、貧困の解消と治安の改善につながる点を挙げている。だが同財務相は、国内で不足している技術を持った永住移民者を受け入れるという従来の政策を強調し、短期労働者を受け入れて、送り出すことはしないと述べた。国内の農家の中には、季節労働者の受け入れは、果物や穀物の収穫時の労働者不足を緩和するとの声もある。また、島しょ国からは、豪州が他国に貿易障壁の撤廃を求める一方で、季節労働者を受け入れないのは、労働者市場の保護主義に当たるとする意見も出ている。

出所

  • オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー7月5日付
  • NNA

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