2004年に海外へ渡ったフィリピン人介護士は、2万0266人:
行き先トップは、台湾、イスラエル、カナダ、英国

カテゴリー:外国人労働者

フィリピンの記事一覧

  • 国別労働トピック:2005年5月

労働雇用省(DOLE)は、2005年4月1日、介護士として海外へ渡ったフィリピン人労働者(OFW)の数が、2004年に増加したと発表した。同省のSt.トマス長官によると、2004年に海外へ渡ったフィリピン人介護士は、2万0266人。2003年の1万8878人から、7.35%(1388人)増加した。なお、受入国は24カ国。

海外雇用庁(POEA)によれば、受入数の上位国は、台湾、イスラエル、カナダ、そして英国となっている。台湾の受入数は最も多く、2004年は、海外で働くフィリピン人介護士全体の68.3%にあたる13,855人が、新規・再雇用されている。

イスラエル、カナダ、英国でも、受入数は2003年より増加。特にイスラエルでは、2003年の1737人から1447人増え、2004年は、3184人のフィリピン人介護士が新規・再雇用されている。カナダでは、2003年の1811人から698人増加し、2004年は2509人。英国では、2003年の481人から171人増加し、2004年は652人となっている。

こうした国の他に、2004年は、アルバニア共和国、オーストラリア、バハマ、バミューダ、カイマン諸島、キプロス共和国、香港、インド、アイルランド、イタリア、クウェート、メキシコ、サイパン、サウジアラビア、スペイン、タジキスタン共和国、テニアン、アラブ首長国連邦、アメリカ合衆国――が、フィリピン人介護士の主な受け入れ先となった。

2004年は、世界190カ国で93万3588人のOFWが就業し、送金額は85億ドルを記録した。DOLEでは、2005年にOFWが100万人を突破することを目標としている。St.トマス長官は、目標達成のためDOLEとPOEAが、公認民間斡旋業者と協力してハイレベルなOFWを送り出したいとしている。その一方で、同長官は、介護士の海外派遣が拡大しているにもかかわらず、まだ海外市場は不活発な状況であり、介護士志望のフィリピン人に対して、「実在しない就職先」という偽りの希望を与えることになる恐れがあると警告した、労働雇用省の技術教育技能教育庁(TESDA)の報告についても言及した。

関連情報