NTUC、キャリアリンクセンターを創設
労働力開発庁(WDA)と全国労働組合会議(NTUC)が新設したキャリアリンクセンターは、求人求職照合、職業相談、インターネット求人検索サービスを訪問者全員に無料で提供している。今年4月の開設以来、同センターを訪れた求職者は約2000人に達している。WDAの最高責任者であるレオ・イップ氏は、本年度の同センターによる就職斡旋目標を1800件に設定した。NTUCとの協力によって、WDAは広範な労働組合ネットワークを利用できるようになったことで、新たな就職先を探すとともに、解雇された労働者の相談に乗ることも可能になった。
新設されたキャリアリンクセンターは、政府の求人求職照合サービスネットワークの一環として導入された最新の施設である。労働市場が厳しい状況にあるにもかかわらず、労働組合ネットワークによる就職支援を受けたシンガポールの失業者は、2003年度で1万8000人に上った。本年度の雇用見通しは明るくなりつつあるが、WDAは、職業訓練センターのネットワークが引き続き不可欠である点を強調している。シンガポール人の中には、就職と職業訓練の機会に関する支援を必要とする人もいれば、再就職の相談が必要な人もいる。このことから、キャリアリンクセンターは常に重要な役割を果たすのではと期待されている。キャリアリンクセンターが開設された2003年9月以降、WDAは、1万7000人のシンガポールの失業者に対する就職斡旋に成功している。
NTUCの副書記長ヘン・チー・ハウ氏は、雇用状況の変化に応じて、多くのセンターが「その規模と提供するサービスの内容を見直す」必要がある点を強調した。かつて求人求職照合と就職相談サービスを提供していたNTUCの就職関連リンクは現在、職業訓練と雇用機会を合致させることによって、新設されたセンターに対する最終的な支援を行なっている。人的資源省(MOM)にもキャリアリンクセンターがある。NTUCに新設されたセンターに移行することを期待する求職者が増えるに従って、MOMのセンターは運営規模を縮小している。NTUC副書記長のヘン氏とWDA最高責任者のイップ氏はともに、NTUCとWDAに共通する大きな目標は、高等教育を受けていない労働者の能力向上を支援し、高度な技術を要する仕事を見出して構造的失業を「回避する」ことにあると語っている。ヘン氏は、新しい形のセンターを開設することで、そのような支援の提供が可能になるとも述べている。
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