失業者は5人に1人
DIEESE(労働組合連合統計社会経済調査部)の雇用・失業調査によると、大サンパウロ圏内の4月の経済活動人口の失業者は、190万人となり、失業率は、20.4%となって、1999年4月の20.3%を超え、同機関の調査における過去最悪の率を超えた。これと同時に、労働者の所得水準も下がり、3月の雇用労働者の平均月額所得は前月比2.8%下がり、807レアルとなった。これは連続3カ月の賃金低下である。一方失業者の再雇用に要する待機週数も、3月の50週間から4月の52週間となっている。
2001年 | 2002年 | ||||
5月 | 17.5% | 9月 | 17.8% | 1月 | 17.9% |
6月 | 17.5% | 10月 | 18.3% | 2月 | 10.1% |
7月 | 17.3% | 11月 | 17.9% | 3月 | 19.9% |
8月 | 17.7% | 12月 | 17.8% | 4月 | 22.4% |
もっとも、潜在失業者を含めていない、政府機関IBGE(ブラジル地理統計院)によると、4月の全国6大首都圏の失業率は、7.6%であって、DIEESEの数値とは大きな隔たりがあるが、それでも、4月は、最近2年間で最高の率となった。雇用労働者の平均賃金も、769.24レアルで、前月比0.3%の落ち込みである。(1ドルは約25レアル)
ワールド・カップの影響で家電を中心に消費が伸び、大統領選挙との関連では公共支出が膨れ上がるため、失業が減るであろうと言う見込みが外れて、労働状況はかなり深刻化している。
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