国有保険会社労組、民営化に反対

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2001年4月

全インド保険会社労働組合(AIIEA)は、国有保険会社の民営化を促進する法律の撤廃を要求している。AIIEAは、2001年1月6日から6日間、チャンナイで第50回記念総会を開催し、N.M. サンダラム AIIEA委員長は、「AIIEAの50周年総会では、民営化、自由化、グローバリゼーション反対強化のための討議がなされる」と宣言した。

サンダラム委員長は、全国から2000人を超える参加者があったことを明らかにし、総会には、CITU委員長の T.K. ランジャラジャン委員長も参加した。

サンダラム委員長は、AIIEAは、法がすでに施行されたが、金融部門の民営化反対に市民の支持が得られるよう活動しつづけると述べた。特にこの法案の成立に際し、十分な討議を許さなかった政府を批判し、国民には様々な意見があり、政策が決定される前に国民が十分討議するのを許すべきだと主張した。

サンダラム委員長は、AIIEAは、1500万人の署名を集めた意見書を政府に提出したが、政府は高圧的態度でそれを無視したと批判した。

AIIEAは、保険部門は、国有企業の中では経営状態が良く、国家に大きく貢献してきたと主張した。ライフイシシュアランス会社(LIC)とゼネラルインシュアランス会社(GIC)の2つの代表的な国有保険会社の経営状態を見てみると、LICは、1956年に5000万ルピーの資本金で政府により設立され、現在までに26億5020万ルピーの配当金を政府に支払ってきた。投資額は、第8次計画で、5609億7000万ルピーで、第9次計画では最初の3年間で7966億6000万ルピーに達した。第9次計画中に、約1兆3000億ルピーになる見通しである。GICも1998年の投資額は前年比14%増加し、1859億ルピーに達した。

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