家庭と職場の両立、女性だけの問題か

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2000年2月

先ごろ発表された欧州主要統計によると、スペインは欧州連合でもっとも出生率が低い国になっている。出産可能なスペイン女性1人に対する子供の数は1.1人と、実に欧州平均を50%も下回り、また現在の人口を将来の世代まで維持するために必要な出生率のちょうど半分にしかならない。

1970年代には欧州平均を大きく上回っていたスペインの出生率が、その後急速に低下した主な理由は、スペインの労働市場における女性の位置の難しさにある。過去数十年間で女性の就業率は著しく伸び、特に若い層では男性の就業率にかなり近づいている。しかし女性の労働条件は男性の場合よりはるかに劣悪である。期限付き雇用契約で働く労働者の大多数が女性であることを考えても、彼女達が仕事を続けながら子供を持つことがどれほど困難であるかわかるだろう。政府はこの問題を解決するため、女性労働者の妊娠・出産にともなう企業の負担軽減に向けた措置をとっている。

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