賃上げ額は6,491円、賃上げ率2.16%/連合の第1回回答集計
(2014年3月19日 調査・解析部)
連合(古賀伸明会長)は14日、2014春季生活闘争の第1回回答集計結果を発表した。平均賃金方式での賃金引き上げ額は6,491円で、引き上げ率は2.16%だった。300人未満の中小組合の賃上げ額は5,560円、賃上げ率は2.22%となっている。
連合は今春闘で、3月10日から14日までを「第1次先行組合回答ゾーン」に設定しており、第1回目の集計は14日午前10時現在で行った。
その結果をみると、平均賃金方式(すべての組合員数による加重平均)で賃金引き上げの回答を引き出した組合は491組合(前年同期比89組合増)で、定期昇給込みの賃上げ額は6,491円(同1,218円増)、賃上げ率は2.16%(同0.42ポイント増)だった。このうち、定昇を除く賃上げ分を分けて確認できるのは320組合で、その賃上げ額は平均1,279円、賃上げ率は0.44%となっている。
中小労組は5,560円、2.22%/非正規は回答引き出し組合数が大幅増
300人未満の組合だけでみると、回答を得た278組合の引き上げ額は5,560円、引き上げ率は2.22%だった。昨年の同時期と比べると、組合数は92組合多く、額は467円増、率でも0.36ポイント上回っている。
一方、非正規労働者の賃上げ集計をみていくと、時給の引き上げは89組合が回答を得て、引き上げ額は平均11.97円だった。前年同期に比べ、組合数は63組合増えたが、引き上げ額は3.99円減った。連合は正規労働者と非正規労働者の回答引き出しの同時期の決着をめざしている。その取り組みの結果、今回の時給の引き上げ回答は昨年同期の3倍強に増えている。一方、時給の引き上げ額はマイナスとなっているが、昨年と今年の実績を単純に比較できるものではないとしている。
なお、月給引き上げの回答は前年同期より44組合多い58組合で引き出され、こちらは引き上げ額も211円プラス。そのほか、1組合(トヨタ)で日給200円の引き上げ回答を得ている。
こうした状況を受けて、神津里季生事務局長は「中小組合や非正規労働者の回答を、できるだけ前に持って行きたいと取り組んでおり、そういった動きがでている。中小は前倒しに回答を引き出しているし、非正規労働者の賃上げについても時給、月給、日給の回答引き出し組合が148組合となり、昨年との対比で108組合増と、相当前倒しが図られている。(こうした取り組みを)これからも地道に展開しながら、すべての働く者の底上げになんとしてもつなげていきたい」と話している。