鉄道各社でも回答相次ぐ/阪急、東急で2,000円、JR東海はベア1,500円

(2014年3月14日 調査・解析部)

[労使]

私鉄総連(藤井一也委員長、11万4,000人)に加盟する関東・関西の私鉄大手の労働組合に回答が相次いでいる。

阪急電鉄ではベアの回答を見送ったものの定昇を実施するとともに、若年社員に対して賃金を一律2,000円引き上げる。東京急行電鉄は、月給を平均で2,000円改善する。阪神電気鉄道では、具体的な額は公開していないが、初任給を上積みする。京阪電気鉄道でも初任給を500円引き上げる。東京地下鉄(東京メトロ)では、通常のボーナスとは別に一時金3万円の支給を決めた。

各労組は、私鉄総連の統一方針に従い、月額3,700円のベア分を要求していた。

JR連合(松岡裕次会長、81,000人)傘下のJR東海ユニオン、JR西労組ではそれぞれ経営側からベア実施の回答を引き出し、妥結した。

JR東海ユニオンでは、3月13日、経営側のJR東海からベア1,500円の回答を引き出し、妥結した。JR東海ユニオンでは、東海旅客鉄道(JR東海)との間でベア1,500円と定期昇給の実施を確認。夏季手当は前年同水準の2.95カ月分となった。ベアの実施は2008年以来6年ぶり。

JR西労組も西日本旅客鉄道(JR西日本)からベア500円のほか、年間一時金の額を前年同水準の5.38カ月とする回答を引き出し、妥結した。全従業員の職務遂行給に500円加算することや、シニア社員に対して報労金や精勤手当を新設することも確認した。

JR連合では、統一要求方針としてベア月額3,000円を掲げていた。