UAゼンセンのライフ労組がベア2,000円を含む6,529円で妥結

(2014年3月7日 調査・解析部)

[労使]

UAゼンセンは、2014賃金闘争の妥結第1号を発表した。流通部門に所属するスーパーマーケットのライフ労働組合が、ベア2,000円(0.74%)を含む賃上げ分6,529円(2.43%)を獲得したことを明らかにした。

わが国最大の産別組織であるUAゼンセン(逢見直人会長、約145万人)は今春闘、正社員組合員の要求として、一人平均賃上げ(ベア)1%以上(対所定内賃金)または2,500円以上を、全加盟組合の統一基準に据えて臨んでいる(注)。UAゼンセンの2014賃金闘争では、「統一闘争」の登録組合に関しては、交渉結果を中央闘争委員長が妥結承認する形式をとっている。

6日、第1号の妥結承認が下りたのは、食品を中心としたスーパーマーケットチェーンを展開する、株式会社ライフコーポレーション(従業員規模約2万人)の「ライフ労働組合」。

正社員組合員について、賃金体系維持原資として4,154円(1.55%)のほか、賃金引上げ分として6,529円(2.43%)(内訳は、ベア2,000円(0.74%)+手当改定4,529円(1.69%))の、合わせて一人平均1万683円(3.98%)を獲得した。

ライフ労組の大卒30歳の現行水準は24万9,300円。要求段階では、賃金引上げ分として一人平均7,029円(2.62%)を掲げていた。

注)具体的には、製造、流通、総合サービスの3部門別に設定しており、ライフ労働組合が所属する流通部門は、ミニマム水準を大卒30歳(勤続8年)で基本賃金24万円、到達水準を同26万円などに設定。そのうえで、 (1) ミニマム水準を下回る場合等は、賃金体系維持分と格差是正を加えた7,000円+所定内賃金の賃上げ(ベア)1%または2,500円以上を含めた一人平均9,500円基準、 (2) ミニマム水準を上回るが、到達水準を下回る場合は、定昇制度があれば賃金体系維持分を確保した上で、格差是正分として一人平均2,000円程度、所定内賃金の1%以上または2,500円以上の賃上げ(ベア)、定昇制度がなければ賃金体系維持分の社会的水準に格差是正を含めて一人平均9,000円基準、 (3) 部門到達水準を上回る場合は、産業の賃金水準を牽引する役割を認識し、賃金の引上げや先進的名労働条件の制度設計・改善に努めるなどとしている。