定昇込みの賃上げ4,973円(1.71%)に/連合の第4回集計
(2010年5月14日 調査・解析部)
連合(古賀伸明会長)は11日、2010春闘の「第4回 回答・妥結集計」を公表した。5月10日時点で集約した3,106組合のうち、平均回答方式で回答を引き出した2,663組合の定期昇給込みの平均賃上げ額は加重平均で4,973円だった。
年間一時金は平均4.42カ月
連合の集計によると、5月10日時点で回答を引き出したのは3,106組合(組合員数233万9,453人)。このうち、平均賃金方式で交渉した2,663組合(同173万8,202人)の定期昇給を含む賃金引き上げの平均額は4,973円、率で1.71%だった。今回は、前回集計までキープしてきた、連合が今春闘の要求の柱として掲げた賃金カーブ維持分の目安である5,000円に、わずかに届かない数字となった。
昨年同時期(09年4月20日集計)の回答内容と比べると、額で139円、率では0.02ポイント低い。昨年と比較できる同一組合(2,050組合)でみると、平均賃上げ額は5,061円(1.74%)で、昨年実績(5,095円、1.74%)を額で34円下回っている。
一方、年間一時金の平均回答月数は4.42カ月(1,260組合)。昨年と比較できる同一組合との対比では、前年実績を0.19カ月上回っている。また、額回答を受けた632組合の加重平均は135万8,328円で昨年より2万7,984円増加した。
300人未満の中小労組の平均賃上げ3,664円/中小共闘
一方、交渉が本格化している中小企業の状況については、連合の中小労働委員会(中小共闘センター、座長:河野和治JAM会長)が5月10日までに報告のあった中小共闘に参加する22産別1,566組合の妥結結果をまとめている。それによると、賃上げ額は単純平均(定昇含む)で3,664円(1.48%)。昨年同時期の同一組合との比較では129円増だった。これを規模別にみると、100人未満の賃上げ額が3,478円(1.44%)なのに対し、100~299人規模は3,901円(1.54%)となっている。
昨年から設けられた5つの共闘連絡会別にみると、金属が3,803円(前年同期対比69円増)、化学・食品が3,857円(同396円増)、流通・サービス・金融3,917円(同124円減)、インフラ・公益3,446円(同171円増)、交通・運輸1,589円(同80円増)となっている。