定昇込みの平均賃上げ5,102円/連合第3回回答集計
(2010年4月16日 調査・解析部)
連合(古賀伸明会長)は4月15日に開いた中央闘争委員会で2010春季生活闘争の「第3回回答集計」を確認した。4月12日時点で集約した回答組合数は2,148組合。このうち、平均回答方式で回答を引き出した1,823組合の定期昇給込みの平均賃上げ額は加重平均で5,102円だった。連合が賃金カーブを維持する目安として示した5,000円をキープしている。
賃金カーブ維持分の目安5,000円はクリア
連合の集約によると、4月12日時点で回答を引き出したのは2,148組合(組合員数187万657人)。このうち平均賃金方式で交渉した1,823組合(同156万424人)の定期昇給を含む賃金引き上げの平均額は5,102円、率で1.74%だった。連合が今春闘の要求の柱として掲げた賃金カーブ維持分の目安である5,000円はクリアしている。
ただし、昨年同時期(09年4月6日集計)の回答内容と比べると、額で134円、率では0.03ポイント低い。昨年と比較できる同一組合(1,390組合)でみても、平均賃上げ額は5,205円(1.77%)で、昨年実績(5,229円、1.77%)を額で24円下回っている。
年間一時金の平均回答月数は4.50カ月(1,007組合)。昨年と比較できる同一組合との対比では、前年実績を0.16カ月上回っている。また、額回答を受けた455組合の加重平均は138万6,927円で昨年より3万3,152円増加した。
300人未満の中小労組の平均賃上げ3,945円/中小共闘
一方、連合の中小労働委員会(中小共闘センター、座長:河野和治JAM会長)も4月12日までに報告のあった中小共闘に参加する22産別926組合の妥結結果をまとめている。それによると、賃上げ額は単純平均(定昇含む)で3,945円と、昨年同時期の同一組合との比較で192円増。ただし、妥結した組合のうち、同共闘が「賃金カーブ確保相当分」に設定する4,500円以上を確保したのは31.5%にとどまっており、こちらは昨年同時期(35.6%が確保)を4.1ポイント下回っている。
昨年から設けられた5つの共闘連絡会別にみると、金属が3,945円(前年同期対比199円増)、化学・食品が4,381円(同419円増)、流通・サービス・金融4,683円(同111円減)、インフラ・公益3,603円(同240円増)、交通・運輸1,593円(同8円減)となっている。