300人未満中小労組の平均賃上げ4,060円/連合・中小共闘センター
(2010年4月2日 調査・解析部)
連合の中小労働委員会(中小共闘センター、座長:河野和治JAM会長)は3月31日、今春闘の妥結集計(第2回)を公表した。29日現在、妥結した従業員300人未満の中小労組441組合の単純平均(定期昇給含む)は妥結額で4,060円(1.57%)。昨年の同一組合との比較は、額で90円、率で0.05ポイント増だった。
賃金カーブ維持分確保は36.7%にとどまる
第2回集計は、3月29日までに報告のあった中小共闘に参加する18産別441組合の妥結結果をまとめている。それによると、賃上げ額は単純平均(定昇含む)で4,060円と、昨年同時期の同一組合との比較で90円のプラスとなった。ただし、妥結した組合のうち、同共闘が「賃金カーブ確保相当分」に設定する4,500円以上を確保したのは36.7%にとどまっており、こちらは昨年同時期(45.8%が確保)より9.1ポイント下がっている。
「4,500円以上」などの妥結ミニマム基準を設定
昨年から設けられた5つの共闘連絡会別にみると、金属が4,319円(同一組合前年同期対比35円増)、化学・食品が4,245円(同258円増)、流通・サービス・金融5,058円(同6円減)、インフラ・公益4,749円(同220円増)、交通・運輸1,359円(同47円増)となっている。
この結果を受けて中小共闘は同日、これから解決を図る組合に対し、賃金カーブの算定が可能な組合は定期昇給分、算定が困難な組合は4,500円以上を確保したうえで、賃金改善分の獲得をめざす「妥結ミニマム基準」を設定した。