「誰でも月額1万円以上、時給100円以上」の賃上げを/国民春闘共闘

(2010年1月15日 調査・解析部)

[労使]

全労連の加盟組合などでつくる国民春闘共闘委員会は12日、都内で単産・地方代表者会議を開き、「2010年春闘方針」を確認した。方針は、統一要求として「誰でも月額1万円以上、時給100円以上」の賃上げを掲げる。

方針は、「1990年代後半から、賃金、雇用、労働時間、社会保障、税金など労働者の働きとくらしに対する全面的な攻撃が強められてきた結果、貧困と格差の拡大、生活・労働条件の悪化が深刻化してきた」としたうえで、「政権交代の好機をいかして要求前進を追求するためにも、産別統一闘争強化による職場のたたかいと、制度改善を政府に迫り、大企業の社会的責任を追及する地域からの運動との連携を強め、内需拡大には雇用確保と賃金改善が不可欠との国民的合意形成をめざす取り組みを展開する」と強調。取り組みの重点課題として、 (1)「雇用守れ、仕事よこせの運動」に取り組む (2)生計費原則に基づく賃金、所得の確保をめざす (3)社会保障の整備・拡充を求める――考えを示している。

具体的には、賃上げ要求として「誰でも月額1万円以上、時給100円以上」を提起。最低賃金の改善では、「時給1,000円以上、日額7,500円以上、月額16万円以上」の要求を掲げる。このほか、「年収200万円、時給1,000円以下の賃金を地域(職場)からなくす」運動にも取り組むとしている。