特集趣旨「労働研究のターニング・ポイントとなった本・論文」
労働研究は今も進展している。その進展の中には、いくつものターニング・ポイントとなる研究があった。それらの研究によって、単に新たな知見がもたらされたばかりでなく、問題を捉える視角自体が変わり、それ以降の研究が必ず引用することになるような研究のことである。
海外の大学院の教育においては、このような研究発展の過程で中核となる研究を押さえることに多くの時間を割いている。本誌では、2003年4月号(No.513)において、「労働研究の流れを変えた本・論文」と題して特集を行った。それから10年以上経過した現在、研究は更に進み、また、過去の研究に対しても新たな意味が付け加えられつつある。
本特集では、上記2003年の特集の続編として、労働研究における記念碑的な書籍・論文について、それらが今日の研究の流れの中にどのように位置付けられ得るのか、研究の第一人者に内容の解説も含めて執筆していただいた。
2016年3月25日 掲載