労働政策研究報告書No.2
勤労意識のゆくえ
―「勤労生活に関する調査(1999,2000,2001年)」―
概要
勤労者の生活や意識の実態とその変化を明らかにするため、旧日本労働研究機構(JIL)が1999年から3回にわたって実施した『勤労生活に関する調査』の分析結果です。
人々の勤労意識を調査、分析したところ、2つの層の存在が確認されました。「終身雇用・年功賃金を支持し、成果よりも努力や必要性、平等に基づく分配原理への志向が強く、現状維持的で自分自身に自信がない」という層と、「自己啓発型の能力開発、実績による分配原理を支持し、脱物質主義、脱地位志向が強く、自分自身に自信がある」という層です。ただし、どちらの層も、雇用では「組織との一体感」、分配では「努力原理」、生活意識では「脱物質主義」を重視していることがわかりました。
これら3つの原理は、異質な志向(意識)を持つ2つの層のどちらからも共感を得られるルールであり、両者の対立を生むことなく効果的な政策を実施する上で、基本的な枠組みになることを示しています。「組織との一体感」、「脱物質主義」は、人々の仕事や生活の満足度を高めるうえで、きわめて重要であるとの分析結果も出ています。
本文
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- 労働政策研究報告書No.2 全文 (PDF:54MB)
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執筆担当者
- 今田 幸子
- (労働政策研究・研修機構 統括研究員)
- 池田 心豪
- (労働政策研究・研修機構 臨時研究協力員)
その他の研究参加者
- 西村 幸満
- (国立社会保障・人口問題研究所室長)
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