ディスカッションペーパー 21-06
中国の「準労働関係」と労働関係認定基準に関する法的研究

2021年3月26日

概要

研究の目的

① 労働者と公務員の中間に位置付けられる事業単位で就労する者の就労関係、② 就労事実はあるが、労働法規による保護を受けられない就労関係という2つの意味から、中国の労働関係と非労働関係の中間に位置付けられる準労働関係の特性を解明し、中国の労働関係認定基準の独特性を明らかにする。

研究の方法

文献サーベイ、オンライン研究会

主な事実発見

労働者と請負業者の中間に位置付けられる就労者について、その保護を図る必要があるが、企業に負担をかけることで大量失業を引き起こす可能性があるため、中国政府は労働者性を認定する際に慎重な態度をとっている。

労働関係認定基準について、中国の場合、当事者関係を3つの従属性に分けて検討し、「人的従属性」、「経済的従属性」、「組織的従属性」をすべて備わっていないと、労働関係の成立を認めないという理解をしている。この独特な理解は、台湾経由で導入された。

政策的インプリケーション

労働関係認定基準について、中国と台湾は、「人的従属性」、「経済的従属性」、「組織的従属性」をすべて備わっていないと、労働関係の成立を認めないと解している。そのため、例えばプラットフォームエコノミー関連の新たな就労形態を規制するため、「経済的従属性のある自営業者」というカテゴリーを新たに構築することができない。そこで、プラットフォーマーについてどのような法的保護が図られるか、注目に値する。

政策への貢献

中国と台湾の労働関係認定基準は、日本と根本的に異なっていることが判明された。

本文

研究の区分

プロジェクト研究「労使関係を中心とした労働条件決定システムに関する研究」
サブテーマ「雇用社会の変化に対応する労働法政策に関する研究」

研究期間

令和2年度

研究担当者

仲 琦
労働政策研究・研修機構 研究員

関連の研究成果

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※本論文は、執筆者個人の責任で発表するものであり、労働政策研究・研修機構としての見解を示すものではありません。

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