ディスカッションペーパー 09-01
職業相談における対応困難場面の分析
概要
本分析の目的は、公共職業安定所の一般職業紹介における職業相談で、職員が対応に苦慮している場面をとりあげて、当該場面への適切な対応を図ることを検討する研修プログラムを開発するための基礎資料を得ることにあります。
アンケートで収集された対応困難な135の職業相談事例は、6つのカテゴリー(求職者、ハローワーク、求人者、労働市場、障害者、その他)の下で、28の場面に整理、分類することができました。
さらに一般職業紹介の対象とならない障害者、その他の2つのカテゴリーを除く4つのカテゴリー・25場面に対する職員の困難度、発生頻度の評定結果から、抽出された対応困難場面は、(1)-1 日常的に多発し、困難度が特に高い8場面、(1)-2 日常的に起こり、困難度が高い9場面、(2) 日常的に起こるが困難度は低い6場面、(3) 日常的には起こらないが困難度は高い2場面、に分類することができました。
職員にとっての対応困難場面は、求職者にとってはキャリア形成上の危機や問題を含んだ場面です。今後は、得られた具体的な対応困難場面を題材として、求職者のキャリア形成支援へとつながるような職業相談を実施するための研修教材及びプログラムの開発を進めていきたいと考えています。
本文
執筆担当者
- 西村 公子
- 労働政策研究・研修機構 統括研究員
- 榧野 潤
- 労働政策研究・研修機構 主任研究員
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