女性の雇用比率、依然として足踏み
―積極的雇用改善措置の導入から6年

カテゴリー:労働条件・就業環境

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  • 国別労働トピック:2013年10月

韓国が女性の雇用割合を高めるために積極的雇用改善措置を導入してから6年が経過した。しかし、女性の雇用比率と管理職比率は依然として横ばいで推移している。特に従業員1000人以上の大企業では昨年、女性の雇用比率が低下した。政府は、雇用改善措置の達成基準を60%から70%に引き上げ、女性の雇用拡大を促す方針である。

男女雇用平等法に基づく積極的雇用措置の概要

韓国は、2005年12月に「男女雇用平等および仕事・家庭の両立支援に関する法律」(男女雇用平等法)を改正し、2006 年3月 1日から積極的雇用改善措置制度を導入した。同制度は、現存する男女差別を解消して雇用平等を促進するため一時的に特定の性を優遇する措置(Affirmative Action)である。

現在は、常用労働者500人以上の民間企業および50人以上の公共機関など1778事業所が対象となっている(表1)。積極的雇用改善措置の内容は、対象事業所に男女別雇用者数と女性管理職比率の提出を義務づけ、規模別産業別に平均値を算定すること、女性従業員や女性管理職比率が各部門別平均値の60%に満たない企業に対し、改善計画を策定・履行するよう指導することなどである。対象事業所は毎年3月末に雇用改善の目標値や実績、雇用の変動状況などを雇用労働部に報告するよう義務づけられている。

2012年末で36.04%

雇用労働部は9月22日、積極的雇用改善措置の対象となる1778事業所の雇用状況に関する調査結果を発表した。それによると、2012年末の女性雇用比率は36.04%で前年同期比0.8%ポイント上昇した。

対象機関別にみると、従業員500~999人の民間企業は35.59%で前年比1.45%ポイント、公共機関は33.61%で同1.26%ポイントそれぞれ上昇した。他方、従業員1000人以上の大企業は37.46%で前年比0.06%ポイント低下した。

女性管理職比率は、従業員1000人以上の民間企業は18.74%で前年比0.42%ポイント、従業員1000人未満の民間企業は17.28%で同0.35 %ポイントそれぞれ上昇した。公共機関は前年比0.54%ポイント上昇したが民間企業よりも低い11.55%であった(表2)。

改善措置の達成基準を部門平均の70%以上に引き上げ

政府は、今回の調査結果で女性の雇用比率が各部門平均の60%に満たなかった民間企業および公共機関の899事業所に対し、改善計画を策定・実施するよう勧告する予定である。

また、政府は今後、雇用改善措置の達成基準を各部門平均の70%以上に引き上げる関連法施行規則の改正を実施する方針である。さらに、積極的雇用改善措置の優秀企業に対しては、政府(調達庁、中小企業庁)の入札時に加算点を付与、従業員の職業能力開発費用を支援する貸出制度を優先的に提供、女性の雇用環境改善のための資金融資事業、勤労福祉公団の勤労奨学事業、中小企業福祉施設融資事業を優先的に適用などの様々なインセンティブを導入し、女性の活用を積極的に支援していく計画である。

イ・スヨン雇用労働部高齢社会人力審議官は「積極的雇用改善措置は、同業他社に比べて女性の雇用に消極的な企業の認識を変え、女性の雇用を妨げる人事慣行などを改善するために導入された。企業に刺激を与え、女性の雇用環境を改善するための努力につながることを期待している」と述べた。

資料出所:雇用労働部

資料出所:雇用労働部

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